ギターのレシピの山脇オサムです。
中学1年生でなんとかスーパークロスに出場することが山脇少年ボーイ。
でもその結果は最後から2番目。
とくに大きなミスがあったわけじゃないんですけど、それが実力だったんですね。まぁこの時は「出場すること」が目標だったので、大満足なのは間違いありません。
しかもこの時は、世界トップライダーのジェフ・ワードの引退年でもあったので、イベント最後のラストランにジェフ・ワードと一緒に僕たちキッズも走れたんですよ!
うぉー!!!
ジェフ・ワード!!
思ったよりより小さー!!
KXシブー!!
え?
ジェフ・ワードって誰って?
ギタリストで言うとアンガス・ヤングですよ。
で、実はこのスーパークロスにはある裏の勝負があるんです。
スーパークロスで一番大きな見せ場は3連ジャンプです。
海外ライダーは慣れっこなのでバンバン飛ぶんですけど、日本にはそんなジャンプはなかったので、日本のトップライダーもビビるようなジャンプなんです。(よくクラッシュしてました)
もちろん乗ってるバイクは250cc。
順位よりこっちのほうが名誉。
当然僕たちは知ってますし、4万人のお客さんも知ってます。
なのでキッズのレースが始まるとザワザワするんです。カイジ以上のザワザワです。
ちなみに最後から2番目だったこの年、僕の1つ下の超イケイケライダーがこの3連ジャンプにチャレンジして大クラッシュしました。
その前年は、中国地方の先輩ライダーがチャレンジして見事成功させてます。
コーナーの一番外側をアクセル全開でそのままジャンプに突っ込むので、お客さんも音で分かるんですね。
キタキター!あの子いくぞー!!!
4万人がむちゃくちゃ盛り上がるんです。
この歓声を聞いて僕は誓いました。
そしてまた練習とレースの日々が続きます。
僕もまだまだ未熟なので、ジャンプでクラッシュしたり、スタートでぶっ飛んだり、崖から落ちたりと、もうむちゃくちゃな経験をしました。
父親も相変わらずイケイケです。
レースで1位を取ったのに、気合いが入ってないとかでヘルメットでどつかれましたからね。笑
いや頭守るもんだから!
てゆーか1位取ってるから!
仲間に会っても、いつもどこかにギプスはめてるし、首の骨が折れてボルトささってたり。もうすんごいの。笑
小指折れても病院すら行かないヤツいましたもんね。
それだけならまだしも、練習中の事故で下半身麻痺になった友達もいましたし、本当に悲しいことですが亡くなった先輩もいました。
そんな過酷な状況でも、毎週毎週体を張って練習しまくってレースで経験を積んで、やがて1年が経ちます。
中学2年生の冬。
その年は大阪ではなくて、近畿、中国、九州など西日本各地のレースでそれぞれ上位のライダーが出場できる仕組みに変わってたので、文字通り西日本の猛者が集結するスーパークロスです。
レース当日。1年ぶりの西宮スタジアム。もうお祭りさわぎです。
※当時の写真がないのでイメージ。
僕も興奮してドッキドキ。パドックにいてもソワソワして落ち着かないんです。
でもこのソワソワは、スーパークロスに対してではなく、僕の決意に対してのソワソワなんです。
そう。
今年のスーパークロスの目標は「3連ジャンプを飛ぶこと」。
絶対飛んだるけぇ…と決意してたんです。
なのでどうしても失敗したときのことを考えてしまいます。正直むちゃくちゃ怖いです。
しかも練習走行では飛べてないので、本番一発勝負…。
いよいよレース目前。
スタート位置はくじ引きで決めるのですが、
山脇のレシピ、次回へ続く。。。