ヘルニアエフェクトボードデザイン根尾です。
先日、札幌のレシピユーザーさんからボード製作のご依頼をいただきました。直接お会いできるのはとても嬉しいですね。本当にありがとうございました。
掲載許可をいただけましたので、ご紹介したいと思います。
すでにボードに組み込まれた状態のお持ち込みで、こちらでの製作と変更内容は、
・ペダルの位置と接続順の変更
・マジックテープの貼り替え
・パッチケーブル製作
・DCケーブル交換
・ケーブル類の取り回しと固定
といった感じです。
製作前の打ち合わせでは組み込むエフェクターから決めていくことが多いのですが、今回は組み込むペダルが決まった状態からのスタートでしたので早かったです。
全体の配置がこちらです。
接続順と製作したパッチケーブルの長さはこんな感じです。
抜き差しに必要なゆとりを持たせているので、長さは毎回不思議な数字になってます。
・tc electronic / polytune2 noir (チューナー)
↓
・15cm L/L
↓
・BOSS / CP-1X Compressor (コンプレッサー)
↓
・15cm L/L
↓
・BOSS / JB-2 Angry Driver (オーバードライブ)
↓
・49cm L/L
↓
・MXR / ten band eq (イコライザー)
↓
・42cm L/L
↓
・BOSS / CH-1 SUPER CHORUS (コーラス)
↓
・76cm L/L
↓
・BOSS / DD-7 Digital Delay (ディレイ)
↓
・15cm L/L
↓
・BOSS / RV-6 Reverb (リバーブ)
↓
・67cm L/L
↓
・BOSS / RC-3 Loop Station (ルーパー)
パッチケーブルはCAJ x Klotz / PATCH、プラグはswitchcraftを使用。DCケーブルはすべてFREE THE TONE /CP-416DCを使用しています。
踏み心地を考慮して、ボード側とエフェクター側もマジックテープはすべて交換しています。
すのこ状のボードは、隙間なく全面にマジックテープを貼ることで安定感と固定感が増します。
ボードに付属しているモノや市販モノはほとんどがそうですが、マジックテープの両側にはマジックテープ機能のないミミがあります。
文字にするとちょっと怖いですが、マジックテープのミミは切り落とします。ボード全面がマジックテープになるようにしています。
切り口で手触りが悪くならないように、ボードの左端、右端、下側だけはミミを残しています。
チューナーは踏み位置をBOSSコンパクトと同じ感覚で操作できるように、少しだけ奥に配置しています。
ちなみにこの画像のボード右端と下の端、マジックテープの黒いモハモハしていない部分がミミですね。
ここまで書いておいて「ミミ」って言うのか疑問ですが、デニムの赤ミミ感覚でそう呼んでいました。生地と違ってマジックテープのミミは無くてもほつれてきません。
すのこ状のボードは裏からマジックテープががっちり見えると個人的にちょっと嫌なので、ボード設置面のみに貼るカタチです。
マジックテープの向きを変え、カタチを変え、固定時の操作感第一で、なおかつ裏から見てもモハモハな毛がはみ出ないようになっています。
BOSSコンパクトは生産時期の違いだったり、経年変化によるものだったり、裏面のゴムの質感に違いがあります。
この違いによってマジックテープのノリでは簡単に剥がれてしまうことがあるため、本体のゴム面にゴム専用の強力両面テープを貼ってからマジックテープを貼っています。
粘着力、かなり違ってくるのでおすすめですよ。
ケーブル類はすのこ部分を這わすことで、予期せぬ落下物でのダメージを防ぎます。
あんまりないかもしれませんが、不安要素や危険な可能性は極力取り除きたいんですよね。
打ち合わせ時にBOSS / RC-3 Loop Stationは取り外して使うことがあるかもしれない、ということでしたので、取り外しや入れ替えがしやすいように他のパッチケーブルよりも少しだけ長めに製作しています。
最後におまけ的な要素ですが、ペダルトレインは元々少しガタつくモノがあったりします。
超簡易的なガタつき防止策として、足ゴムの片側に太めのインシュロックを巻くことで解決できることもあります。
床が固いところでは特に有効ですよ。
と、こんな感じで製作しています。お困りごとなどございましたら、お気軽にお問い合わせください。