
札幌のエフェクターボード製作屋、ヘルニアエフェクトボードデザイン根尾です。
暑いにもほどがある、ってくらいの日が続いている札幌からです。涼しく快適な北海道感が年々薄れていっている気がしてなりません。
さて、先週に引き続き AREA 8 BOARD ができるまでのお話です。今回は歪みとマッチングについてのお話を。
エレキギターの楽しいところ、弾いてて気持ち良い音、弾くのがなかなかやめられない音、ここにもっとも関わってくるのはアンプはもちろんなのですが、ボードの中で考えると歪みエフェクターの要素がひじょうに大きいと思います。
そのため、メインとなる歪みのセレクトにはもっとも時間をかけました。
空間系はある程度、価格と音質は比例していると考えていますが、歪みに関してはただお金をかければ良いというモノではない、というのが個人的な経験則です。お好みもありますし、演奏ジャンルの向き、不向き、バンドの中で使った時どうなのか。
気軽にどこにでも持ち出して使っていただきたいボードサイズでもありますため、重要視したのはバンドで使った時、ヌケてくるか否か、という点です。
一人で弾いている時は気持ちいいんだけど、バンドでは ON にした途端聴こえにくくなる、歪みが強烈なモノほど起こることのある現象ですが、それがないものにしたかった点がまずひとつ。
ヘヴィなメタル系までは正直ちょっと厳しいですが、セッティング次第で幅広いジャンルで使いやすい歪み、という点がひとつ。
操作性がややこし過ぎない、わかりやすく効果的なつまみでシンプルさもある点がひとつ。
これらをクリアしつつ、販売価格を 300,000 円以下にしたい兼ね合いを考えてベスト、と思えたのが Xotic / Soul Driven でした。
マッチング、すなわちエフェクターの相性ということですが、あまりにキャラの違う歪みの場合、単体では問題ないですが、重ねてかけるといまいち合わない、お互いのキャラクターがどうにもこうにも混じり合わないことがあります。
今回は狙ったわけではないのですが、同じメーカーさんだから、というのもなきにしもあらず、…かもと思っておりますが、Ep、RC、SD、この 3 つでつくる音、というのが個人的にはもんのすごく良い相性だな、と感じております。
Ep と RC は他のエフェクターとも相性の良い音色ですが、3 台目にくるSoul Driven がキモ、Soul Driven 単体よりも Ep、RC が加わった Soul Driven というのが、とても気持ちよく歪み、しっくりくる歪み、もっと弾いていたいと思う音色になる、という感じです。
エフェクターボードは複数の組み合わせでトータルの音をつくる、というモノでもありますので、そういう部分を攻める楽しさ、セッティングの違いで個数は少なくともこんな音にもなるのか、そんな発見をできるモノにしたかった、というのもあります。
たとえばですが、山脇さんと試していた時は Ep は 15V で 9 時、最初に艶やかになった音色にRC は歪みを足すのではなくトーン補正的な役割、Soul Driven は 18V、GAIN は控えめで弾く位置やピッキングの強弱で歪み具合を調整、ニュアンス重視のセッティング。
弾いていくほどにどんどん GAIN を下げていく姿がおもしろかったです。
や、
これまでのメルマガでも書いてきたおすすめの Ep は 18V でつまみはゼロで常時 ON、RC は同じく歪ませず、弾いていて気持ちの良い、弾きやすい音にする役割として、最後に 18V もしくは 12V の Soul Driven で GAIN 13時そこそこ、野太さをプラスしたブリンブリンなセッティング。
など、
同じ機材でもこんな風にもできますし、strymon / Ojai R30 による電圧の違いでの音色の変化も楽しむことができます。
最後の UNIVERSAL AUDIO / Del-Verb が実に奥行きのあるリバーブで全体をうまいことまとめてバンドやオケに馴染む音にしてくれる、リバーブは 3 種類、つまみ自体はひとつですが、音色はとにかく絶品です。
さらにディレイも重ねて楽しめる、1 台で 2 種のエフェクト効果を装備。
この Del-Verb がセット内容でもっとも高額なアイテムになりますが、先のとおり、空間系は価格と音質が比例する、という考えのため、これでなければこうならない、ボード全体の音質に大きく関わる部分であり、とくにリバーブは常時 ON が多いため、価格を抑えて音質を下げるのは避けたく。
高額ではありますが、音色、音質、機能を考えるとちょっと安いんじゃないか、そんな風にも思えるエフェクターです。まぁ高いのですが…。
RC-Booster V2 も Gain 1+2 スイッチのブーストで 1 台で 2 役。
軽量コンパクトを実現するには必須の少数精鋭、一部多機能もあり、本格的な音色を気軽に持ち運べるボードを目指しました。
暗いところではこんな感じです。LED が多色でなんとなくたのもしい。
もっとも小さい機材のひとつ、MXR / TAP を置くとこんなサイズ感です。
総重量約 4.9kg、比較的軽量でコンパクト、エレキギターを弾いていて楽しくなるボード、末永くご愛用いただけるボードをテーマに AREA 8 BOARD を企画いたしました。HNEBD の自信作です。
ご注文、お問い合わせは下記メールアドレスよりお願いいたします。
hellneareffectboarddesign@gmail.com
※ オーダーメイドの都合上、前払いでお願いしております。お支払い完了時に製作順確定となります。
※ 機材はすべてメーカーより正規品を仕入れてご用意させていただきます。
※ ARMOR エフェクターボードはオーダーから1ヶ月前後かかりますため、トータルの納期は早ければ1ヶ月半~2ヶ月前後を予定しております。
大変申し訳ございませんが、現在、Xotic の3機種すべてがメーカー在庫切れのため、発注を入れることで入荷順番待ちとなる状態です。現時点では2ヶ月半~3ヶ月前後の予定で明確な日程をご提示できないのが申し訳なく思います。
初の試みとなります。ご検討いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
★ 2022年に製作させていただきましたギタリスト高橋 克 様のエフェクターボードを 「こちら祇園二丁目濱田製作所 様」にてご紹介いただきました。ありがとうございます。HELL NEAR EFFECT BOARD DESIGN 製のエフェクターボードの音がご本人様の演奏で聴けます。
★ 過去製作は Instagram に載せておりますのでチェックしていただけると嬉しいです。
→Instagramはこちら
『全都道府県に製作実績を』を今後の目標にしておりますので、日本全国よりご相談、製作のご依頼、心よりお待ちしております。フォローしていただけると大変嬉しいです。よろしくお願いいたします。