山脇オサムです。
子供が言葉を覚えるためのちょっとしたカードってありますよね。
靴の絵が書いてあってその下に「くつ」って書いてあるとか。
パンダとか本とかスイカとか色々あるんですけどその中に「子供がお風呂に入ってる絵」があるんです。
当然「お風呂」ですよね。でも文字数が違うんです。近くに行ってよーく見てみると「にゅうよく」って書いてあるんです。
名詞を表す名前がずらっと並んでる中で明らかに違う存在なんです。
「靴」「パンダ」「スイカ」と来たら絶対「お風呂」でしょう!このフェイントは難しすぎます。
キャンプに行った時、みんな簡単に食べられるようにカップラーメン持ってきてるのに一人だけビニール袋のラーメン持ってきてる、みたいな感じです。
いや、それだと鍋もいるしどんぶりもいるし!っていう。
同じラーメンなんだけど趣旨が違うんですよね。
何が言いたいかというと、バンドで同じ曲を同じように弾いているようでもよーく聞くと中身が違ってる場合がある、ということなんです。
ロックバンドなのによく見てみると一人だけ三味線を持っている、とかそういうことではありませんよ。(それはある意味ロックだし)
リズムとかノリとかダイナミクスとかです。
僕も20代のころバックバンドの現場で「オサムだけ違うことやってんだよな」って注意されたことがあります。
みんなが完全に8分で弾いてるグルーブに僕だけ16分のノリが入ってたんです。
このノリは僕の中ではアリだったので普通にやってたんですけど、注意されてから客観的に聞いてみるとやっぱり変なんですよね。
で、完全に8分ノリに変えてみるとすごくグルーブが出てくるんです。
バンドのノリって本当に奥が深くて、一人でも違うノリの人がいると全体のバランスが崩れてしまうんです。
ハネてる感じとかダイナミクス加減とか、本当にちょっとしたことなんですけどね。
聞いてる側は「どこがおかしい」とまでは分からなくても「なんか変だね」ということには気がつくんです。
なのでバンドをやっている人は“なんとなく”演奏するのではなくて、「この曲はこういうノリで」とか「ハネ具合はこんな感じで」とか曲を演奏する前にメンバーで再確認してから演奏するのもいいと思います。
全員が同じ方向を向いているだけでグルーブって出てくると思います。