札幌のエフェクターボード製作屋、ヘルニアエフェクトボードデザイン根尾です。
はてさて、今回はタイトルのとおりなのですが、「世の中すべてが限定品」、こう考えてみると「限定品」と言う表示になんとなく弱い我々人類は惑わされなくなる、そんな気がします。というか比較的弱かった私は常に自分に言い聞かせています。
限定品、数量限定、そんな表記がないモノも廃番になってしまえば結局すべては限定品であって、結果的に数量も限定となるわけで。
書籍でも「2,000 部限定」など今後の増刷はなし、ということを最初からうたっていて潔い気がしますが、週刊誌や月刊紙も部数の公表がないだけでかなり身近な限定品なわけですね。
かつて毎日のように指サックはめてチラシ手入れしてカゴにつんで重量級のチャリこいでたたんで8区内のポストに投函し続けた新聞も実際は日々の日付すべてが限定品。
どんなモノもある時に手に入れておかなければいつかはなくなる、そんな世界なんだと思います。
と、ここで突如残念なお知らせになりますが、HNEBD の製作で使用しているパッチケーブルが少し前に廃番になってしまいました。後継の予定もなし、とのことです。恐れていたことがこんなにもあっさりと。
うちにとっては生命線なので多少確保はしており、今後もメーカー在庫のある限りは優先的に確保していきたい資材と考えておりますが、弱小個人事業なもので買い占められるほどの余裕はありません。
ビタビタタイトなボード、要塞ボードはこの4Φケーブルなしでは物理的に製作ができず、このケーブルだからできた、というサイズダウンも不可、縛りが増えていきます。
他のモノを試してこれは良い、なおかつ細い、というものがあれば良いのですが、現状はなく、廃業危機はあっさり身近なところにあったんだなと実感しております。
冷静じゃいられないような状況ではありますが、本当に在庫が底をつき、確保も難しいその時が来たら、一般的な6Φケーブルで組むしかなくなります。
そこに需要はあるのだろうか、と考えだすとキリがないですが、最初はそうしていたのだからなんとかなる、もしかすると後継が出るかもしれない、代わりになるモノが登場するかもしれない、そんな淡い期待もなくはなく。
初期(手前)のはドラムが違うんですよね、これもある意味限定品。
おぉ、そんなのん気なことを言っている場合ではない。
このドラム、一巻 50m。要塞ボードはだいたい 8m 前後使いますので一巻きで ボード約 6 枚分…。
先の不安要素考えて今をつまらなくするのもアレなんで、今できることに最善を尽くして楽しんでやっていきたいと思います。
■HNEBD 地獄通信 -お知らせ-
★ 2022年に製作させていただきましたギタリスト高橋 克 様のエフェクターボードを「こちら祇園二丁目濱田製作所 様」にてご紹介いただきました。ありがとうございます。HELL NEAR EFFECT BOARD DESIGN 製のエフェクターボードの音がご本人様の演奏で聴けます。
★ 過去製作は Instagram に載せていますのでチェックしていただけると嬉しいです。
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