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WALRUS AUDIO / CANVAS POWER 5

札幌のエフェクターボード製作屋、ヘルニアエフェクトボードデザイン根尾です。

春と秋にだけたまに暑くもなく寒くもない、完璧にちょうどいいっていう絶妙な気温の時ってありますよね。すごい無、超快適って思うのですが、あまり共感は得られないのが難点。

さて、前々回、次回書きます、と書いておきながらうっかり最近あった全然違うことを書いておりましたが、そういえば、と読み返してザワッと思い出しました。

ということで、今回は WALRUS AUDIO のパワーサプライ、CANVAS POWER 5 についてです。黒いのにカラフル!

WALRUS AUDIO / CANVAS POWER 5

ウォルラスオーディオのパワーサプライ、CANVAS POWER ラインナップは5、8、15、22、HP、HP+、USB と種類がかなり豊富です。

画像の製品はその中の 5、9V 500mA のアイソレートされた電源を5 個まで電源供給可能なタイプです。

数字品番の 5 のみ 9V、12V、18V から選べる可変電圧は 1 つで8、15、22 には 2 つあります。またこの数字はそのまま供給可能な個数です。

15 個もすごいのですが、22 個ってこれまでにない個数でビビるほどに細長いです。

他ラインナップ、同製品を複数個見てきたわけではありませんので現時点では 1 つの個体からの測定値となりますが、9V は 9.25~9.35V 前後、strymon や VooDoo LAB と同等の数値でした。

可変電圧部分は他メーカーでは 11.92V、17.96V など、若干表記の数値を下回る場合もありますが、こちらは 12V、18V をそれぞれわずかに上回る数値でした。

個体差が気になるところですが、個人的には理想の数値です。

近いサイズの strymon

可変電圧が 1 つという点を除いてもっともサイズが近いのがstrymon / Ojai R30 です。

■ WALRUS AUDIO / CANVAS POWER 5
133(W) x 54(D) x 26mm(H)、186g

■ strymon / Ojai R30
130(W) x 58(D) x 29mm(H)、171g

微妙に strymon より小さいですが、微妙に strymon より重い。

どちらも微妙にですのでボードの組み込み時、さほど大きくは異なりません。

コンセントへの電源ケーブルを接続する外部の電源ユニットが必要、というところは共通ですが、異なる点は WALRUS AUDIO の電源ユニットはケーブルが本体から直接出ており strymon のように抜き差しできません。

図にするとこんな感じです。

strymon は本体とユニット間を接続する EIAJ ケーブルの長さにラインナップがあるので配置の自由度は strymon かな、と思いますが、電源ユニットはパワーサプライ本体の側に置くことが多いため、そんなに影響はない気もします。

長い目で見るとパワーサプライ本体と接続するケーブル部分が仮にダメになった場合、ケーブルのみの交換ですむ strymon、電源ユニットごと交換が必要になるWALRUS AUDIO という感じでしょうか。

strymon の見た目の青がどうも…という方も実際いらっしゃいましたが黒でカラフルとなるとなんかこう、この色に合わせたエフェクターにしたくもなる気がしないでもない、サプライの色ってなかなか難しいところですね。

主張が強いカラーリングは本体裏面にも入っております。

私は嫌いではありませんが、色の主張は強く、強い主張を感じます。

WALRUS AUDIO、メーカーロゴはポップなのにエフェクターとなると緻密なイラストになる、細部に渡るこだわりのデザインでパワーサプライに付属の DC ケーブルもかっこいいんですよね。

ボード製作時は主に FREE THE TONE の DC ケーブルを使用しておりますが、画像のボードは CANVAS POWER 5 に付属のモノを使用しております。

コンパクトサイズで可変電圧が 1 つという部分がサイズや使用したいエフェクターによってネックにはなるかと思いますが、音質的にも素敵ですので消費電流が高いエフェクター、個数が多い時は 8、15 など選択肢が広がりますね。

とても良い製品だと思います。

余談ですが、どちらも電源ユニットは 1 つでパワーサプライ本体を拡張できるゆえ、同じ製品でも strymon の場合は通常の本体と電源ユニット、または拡張用の本体のみのエクスパンション・キットがあります。

WALRUS AUDIO の場合は電源アダプター付属仕様、またはリンクケーブル付属仕様、とちょっとややこしくて、昨今の CD の初回限定盤特典が DVD なのか Blu-ray なのか、はたまた他の特典なのかを選ぶ時のような難しさがちょっとだけあります。

ネットでご購入する際はお気をつけください。

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