先日、広大な人造湖に行って帰ってきたら、20カ所以上虫に刺されてました。刺され過ぎてちょっとひきました。蚊取り線香たいていたのにもかかわらず。
刺すタイプに見えない虫にも要注意、ということを学びました。こんにちは、ヘルニアエフェクトボードデザインの根尾です。
今回は山びこ効果の「ディレイ」についてです。歪み系に次いで人気のあるエフェクターではないでしょうか。
コーラスの時にも触れましたが、ディレイも同じくアナログとデジタルがあります。さらにはデジタルでアナログを再現したモノもあり、価格帯も様々です。
現代では歪み系の高価なペダルがどんどん増えて、歪み系の方が高いこともなんだか普通になってますが、昔は空間系、特にディレイは高額なものでした。でした、というか今でも高額なものは高額ですが。
ざっくりな違いは音質とディレイタイムにあります。
アナログ回路のディレイは温かみのある音です。残響音が劣化していくのでだんだん丸くなっていく・・・と言うか“すんなり馴染んでいく”という感じです。
これはなんでしょう…。クーラーボックスの氷で冷やしたやさしい余韻のビール感…に似ています。
デジタル回路のディレイはアナログと比較するとややクールです。残響音は劣化しないので鮮明なサウンドを保ったままにディレイ音がフェードアウトしていきます。
こっちは冷蔵庫でキンキンに冷やしたビール感…に近いモノがあると思います。
続いてディレイタイム。ディレイが鳴るまでの時間を設定します。
ms / ミリセカンドという単位で設定し、1,000ms = 1秒となります。ここの数値が高いほど、弾いた音から遅れてディレイ音が発生します。
ショートディレイ、ロングディレイといったキーワード、どこかで見聞きしたことがありませんか?コレはここの設定で作っていきます。
モデルによっても異なりますが、ディレイタイムの設定値は、
・アナログ回路が最大で900ms前後
・デジタル回路が最大で3,200ms前後
と最大の数値が異なってきます。
アナログ回路ではデジタル回路ほどのロングディレイは設定範囲上、作れません。
コピーしたい楽曲にいかにもなロングディレイな部分があった場合は、どのディレイを買おうか迷っている時の判断材料にもなると思います。
これもアレですね。ビールを氷で冷やすには冷え加減に限界がありますが、冷蔵庫だと温度設定次第でギンギンに冷やすこともできる、という。
ディレイ音を繰り返す回数を設定するつまみです。
アナログ回路のディレイはここの数値をガッと上げて試してみると、残響音の劣化具合がわかりやすいのでどういうキャラクターなのか見えてくると思います。
ショートディレイでリピートを少なめにすると、ちょっとしたリバーブみたいな雰囲気も出せます。
音作りのコツは、リピート (またはフィードバック) のつまみを下げて、まずはディレイタイムを決めてからリピート回数を設定するとスムーズです。
設定方法も、つまみだけのモノとディスプレイ型のモノがありますが、設定する感覚がかなり変わってきますので、ここもお好みで選ぶと良いと思います。
冷蔵庫で言うと…あ、もういいですね。
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デジタルディレイでディスプレイの付いたタイプは、ミリセカンドの数値を1ずつ細かく設定することが可能な機種が多いです。
極めて親切なスコアにディレイタイムなんかが載ってると、その数値にビッタリ合わせることも容易にできます。
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つまみだけのタイプです。
ディレイタイムの設定値はまずモードで選択。定番モデルを参考に書いていますが、
・L⇒ロングディレイ
・M⇒ミディアムディレイ
・S⇒ショートディレイ
です。
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選択したモードで、設定するディレイタイムの最小値と最大値が決まるので、図の中央のM.200msモードの場合は「182msってこの辺かなー?」とさぐりつつ設定していく感じですね。
というのがディレイの基本的な使用方法です。
………ここで気づきましたが、デモボードで実際どう使ってるのかを交えて説明するという主旨を忘れておりました。次回そこに触れていきたいと思います!
おまけ。広大な北海道のちょっと北の方です。よく見ると左上の方に刺してきた犯人が数匹写ってます。