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夏、一歩手前のエフェクターボード

ヘルニアエフェクトボードデザイン根尾です。

ここのところ怪談説法、三木大雲さんにハマっています。夏にはゾワゾワでもってこいです。

さて今回は、先月製作させていただいたエフェクターボードをご紹介します。東京都の Y.M 様よりオーダーいただきました。本当にありがとうございます。

完成したエフェクターボードはこちらです。

接続順について

直列、シンプルに右から左、後段へつづく、といった感じです。

ギター

・xotic / Ep-booster mod (バッファー/ブースター)

・peterson / STROBO STOMP HD (チューナー)

・Virtues / monica (歪み)

・1981INVENTIONS / DRV (歪み)

・VEMURAM / SHANKS ODS-1 (歪み)

・xotic / Ep-booster (ブースター)

・empress / Tape Delay (ディレイ)

neunaper / IMMERSE / reverbrator (リバーブ)

アンプ

打ち合わせとレイアウト

ざっくりと打ち合わせの流れをご説明すると、

#1. まずは機材をお知らせください
エフェクターボードに組み込み予定のエフェクターのメーカー、品番。もしくは全部をまとめた画像一枚でも大丈夫です。

#2. 操作状況と厳選、または変更など
ご使用状況、ON/OFFの有無、接続の順番などの打ち合わせ。入れるか入れないかで迷っている、アレはどうなんでしょう?コレはどうでしょう?といったご相談もこの段階に多いです。

#3. 収める機材がすべて決まったら
サイズに適したエフェクターボードの提案とレイアウト図をお送りしています。それを元にさらに打ち合わせをし、何パターンか送って最終的なカタチが決まっていく、という感じです。

ここでひとつお知らせです。

けっこう多いのですが、レイアウト図を何度も数パターン出してもらうのは忍びない、というお気遣いです。

これは全然問題なく、組み込むエフェクターが決まった段階ですべての機材寸法は描いています。レイアウト図はそれを並び替えるだけですので、納得いただけるまでどしどしご希望、ご要望お申し付けください、という感じです。

納得いただけないまま製作するのはお断りしておりますし、何より重要なのは使う方ご自身のボードですからね。この点はわがまま万歳です。「問い合わせ = 製作」ではありません。

いただいたメールには必ず返信しますが、基本一通に一通です。しつこくこちらから営業をかけることはありません。

お問い合わせ、レイアウトまでで連絡が途切れることももちろんあります。

寸法データのないエフェクターの場合は調べて図面データに追加していますので今後ちょっと楽になるから勉強になったーくらいの勢いです。ふてくされてその後、意地悪になることもありません。

それでも数年後に昔やりとりしていた内容でオーダーをいただいたりと、何が起こるかわからないのでなかなかマジカルでおもしろいのです。と、ひとつのお知らせがやたら長くなりましたが、私はこんなノリです。

戻りまして、今回の最終的なレイアウト図はこんな感じでした。

はじめにメールで機材リストをお知らせいただいておりましたので、図面の 1981 INVENTIONS / DRV は白いわけですが、製作が決まり現物が届いた時は、『とても好きな良い色の!』と口に出してびっくりしました。

インスタでしか見たことなかった!っていう嬉しい驚きがたまにあるんですよね。

レイアウト図に色をつける必要があるのか?という意見もあるかもですが、全体のバランスをイメージできた方が良いかなーというか、これは色があるものに色をつけずにはいられない性格によるものですね。どうなの。

エフェクターボードの左側から撮影

ボードの正面から見て左上、neunaber / IMMERSE reverberator MKII が最終的なアウトプットです。後ろの部分も操作ができるようにディレイ、リバーブともにかさ上げしています。

アルモアのCがつく品番はボード面に塀のようなフチが斜めにあるので、開けた状態で即使えるようにするには後段のかさ上げは必須です。

かさ上げ禁止!という場合は上下逆さにすることで対応しています。この場合、開けたら上下ひっくり返して正面向かせてから使用、という感じになります。

エフェクターボードの右側から撮影

ボードの正面から見て右下、Xotic / Ep-booster が最初のインプットです。

横から見ると一目でわかりますが、Ep-booster の側面には何か操作できるスイッチが見えますね。これはE.W.S.によるモディファイ・モデルでバッファー・モード・スイッチです。

ノブも通常のクリアーではなく、クリアーブラックになっているところがさりげないカスタム感、なおかつ一目でわかって激しくナイスです。

パワーサプライ部分は木材によるかさ上げ、strymon / Zuma R300 の下にはstrymon / Ojai R30 が隠れています。この組み合わせ、本当に最強だと思います。

余談ですが、数ヶ月前から「うちで作りました」という印の木材にピックをつけたボードサインをのせています。サインであったり、全体のルックスのバランスをとるのに配置したり。裏面はマジックテープですので取り外し、移動も可能です。

今回気づきましたが、DCケーブルを抜けないようにするためのストッパーとしても使えるな、と発見しました。抜けないように取り回し、接続しているので今回はその役目を果たしておりませんが、ゆるくなってやや不安なのがある時は小型のストッパーを同様に製作するのもいいかも、と思いました。

入れ換えるかもしれないステージかさ上げ

1981INVENTIONS / DRV のところは入れ換えることがあるかもしれない、ということでしたのでパッチケーブルはやや長めに製作、DCケーブルもゆとりありです。

この部分はスペース全体をかさ上げしています。このかさ上げは使っても良いですし、使わない場合は取り除けるようにもなっています。

横長のを入れたい時はプラグを含めた寸法がベタ置きだとアウトですので、かわすために必須になってくるかさ上げでもあります。

こっちの全体図の方が見やすいですね。

いろんなケースに対応出来るように、というご要望が最近増えています。複数バンドやってたりすると必然的にそうなってきますよね。

東京都のY.M様よりコメントを頂きましたので、合わせて掲載いたします。


東京からの依頼でしたが、メールの段階から丁寧な対応で打ち合わせいただき大変好印象で、安心して依頼することができました。

到着後、まず驚いたのがボードからのノイズの無さです。ボード由来のノイズがほぼ皆無で驚きました。かなりゲインを稼いでもギター由来の入力がない限りはノイズレスです。今までのボードがどれだけノイズがあったのか、改めて思い知りました。個人的にはカルチャーショックを感じるレベルで静かです。

メールでのやり取りの際もおっしゃっていましたが、機能美、きれいに組まれることで減るノイズというのが確かに存在するのだろうと納得できる仕上がりです。

配置、後段へのアクセス性、見た目の美しさはもう本当に申し分なく足元に置いておくだけでテンションの上がる、素晴らしい組み込みです。

おすすめいただいたサプライもきれいに2段で設置いただきスペースを占有するわずらわしさを感じませんし、品質も申し分ないです。

長々と書きましたが、本当に依頼してよかったなと思える仕上がりです。作成いただき、ありがとうございました。


Y.M様、製作のご依頼、本当にありがとうございました!

根尾悠のヘルニアエフェクトボードデザイン

 

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