こんにちわ、ヘルニアエフェクトボードデザイン根尾です。
ずいぶん昔の話ですが、札幌から函館に行った帰り道、かなり大きな交通事故を起こしてしまったことがあります。
病院の先生がとても良い人だったので、退院後もしばらくは月に一度、JRで2時間ちょっとかけて通院していたんですよね、始発で。
で、病院の待合室で年配のおばさんとすれ違った時に、その方が着てるTシャツを見て目を疑ったんですよ。
そのTシャツには MXR ロゴとあのつまみがプリントされていて、「おぉ、マジか、八雲のおばさんすげー!!」ってなりました。
二度見するほどインパクトありましたが、後から調べたら当時のユニクロの企業コラボTだったわけで。本当にびっくりしました。
ちなみに八雲 (やくも) は地名です。そこの病院に通っていて、入院していた時に看護師さんが「一週間に八日、くもりだから八雲っていうんです」と言ってました。
ビートルズのEight Days A Weekみたいなアレか?って思った記憶があります。
ということで、今回はMXRのdyna comp です。
前回の色縛りボードのサンプルを久々に弾きましたが、イメージしやすい音でいかにもdyna comp というキャラのたった音。コレでしか出ない音で、昔ながらの老舗の名機ならではです。
そして、
・サイズ感
・つまみの少なさ (使い勝手抜群)
・筐体の色の発色具合
・シンプルで美しいデザイン
どれをとっても良い、機能美溢れるペダルだと思います。This is Effector!って感じが漲ってますよね。
コンプレッサーは小さな入力の音は大きく、大きな入力の音は小さく、音量を均一に揃えてくれるエフェクターです。
クリーンでカッティングする時には、各弦の音の粒立ちが揃ってとても気持ち良い音になってくれます。クリーン時のサスティーンもかせいでくれるので、なにかと便利で重宝します。
しかし、フェイザーやディレイのような明らかなエフェクト効果ではない、ある意味、隠し味的なエフェクトに「赤」を纏わせるセンスがまた渋いですね。
突然の余談ですが、歴史の長いエフェクターゆえにDC端子が年代によって異なります。
電池派の方には問題ありませんが、パワーサプライ供給の方、中古で見つけた場合は変換プラグが必要な場合もありますのでご参考までに。
一般的なDC端子(画像左)対応のモノもありますが、 3.5mmのミニプラグに変換(画像右)が必要なモノもあります。
画像のdyna compは90年代のモノで、DC端子は3.5mmのミニプラグ仕様です。※ちなみにヴィンテージ、ヴィンテージリイシューは電池駆動のみです。
つまみは OUTPUT、SENSITIVITYの2つのみで極めてシンプルです。OUTPUT は音量を調整するつまみなので迷いようがありません。
SENSITIVITY がコンプのかかり具合を調整するつまみなので、実質ワンノブ感覚で使えてしまうので恐ろしいですね。
バンドをやりだして間もない頃、先輩ベーシストがdyna compを使っていたのですが、コンプ感を得るというよりも、ここぞという時にONにしてブイブイくるのを聴いて「あぁ、こういう使い方もあるのか」と当時10代だった私は思いました。
セッティングは当然、OUTPUTをかなり上げめでSENSITIVITYは控えめです。
当時はブースターと商品名につくようなエフェクターがほとんどありませんでしたしね。ブーストさせる方法は人それぞれで、使い方、セッティングは見て、聴いて、こっそりメモしたりしていたものでした。
現代のコンプレッサーは自然な感じにかかるモノも多いですが、明らかにパッコーンと現れるdyna compのコンプ感。この辺は好みが別れるところです。
シンプルなエフェクターの魅力にハマると、今度は「色縛り」ならぬ「つまみ縛り」もアリかもしれません。ノブは2つまで、みたいな(笑)