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スイッチャーの基本接続について

ヘルニアエフェクトボードデザイン根尾です。

突然ですが、コーヒー豆は食べれるってことを最近知りました。あの豆の形状、サイズ、手触り、香り、なんとも素晴らしい心躍る物体だなと常々思っていたのですが、さらに食べれるとは。

しかもですね、豆ごとにちゃんと味が違って、豆そのものの味と淹れた時の味が近いってのが静かに感動しました。当たり前っちゃ当たり前なんですが。。。

粉々にされる。熱いお湯をじわじわ、じーわじわかけられる。おいしいとこだけ抽出されたらポイ、と。

豆的には散々でアレですが、今日も明日も明後日も朝昼晩と同じことを繰り返すわけです。豆に。

ということで今回は少し前のボード製作で触れた、

・スイッチャーの接続方法
・セパレートループ

のあれこれについて書いていきます。

その前に基本から勝手に図解説明します。久々の図です(笑)

スイッチャーの入口と出口

これまで製作してきたボードのスイッチャーのポジションはほぼFREE THE TONE / ARC-53Mで決まり、というほどにコレです。

使いやすい、耐久性、音質、スイッチのアクションの良さ、適度にコンパクトなどに加え、今すぐ使わない場合でも必要になった時に頼れる、” MIDI ” にも対応した現代のスーパースイッチャーです。

まずは INPUT/インプット (入力) と OUTPUT/アウトプット (出力) です。

同じ役割と見せかけて同じ役割なところもあるので注意が必要です。
(そうじゃないところもある)

1. の図、3つある緑の矢印がインプットで、2つの黄色い矢印がアウトプットです。

■HTS IN
このスイッチャーを使うメリットを最大限に発揮するインプットです。ここから入力することでフリーザトーン独自のHTSサーキットが信号を最適化してくれます。

エフェクターの相性、バランス、ON/OFF時の違い、バラつきをきれいにまとめて出力してくれます。これまでの製作依頼では圧倒的にこちらを使用することが多いです。

■IN
上記の HTS サーキットを使用しない入力、になります。直列と同じではないのですが、エフェクターを複数接続する時の生々しさを活かしたい場合や、気に入っているバッファーをスイッチャー前に接続して活かしたい、そんな場合はこちらから入力します。

■IN-5
セパレート・ループの入力です。(下記、セパレート・ループのところで詳しく)

■OUT
HTS IN、または IN から入力された信号の出口です。

■OUT-5
セパレート・ループの出力です。(下記、セパレート・ループのところで詳しく)

 

HTS IN を通ることで多少の音質の変化はあります。ですが、極端に変わるわけではなく効果的で良い変化、と言いますか。

個々のエフェクターのキャラと組み合わせた時の相性がより良くなるような変化で、そこをどう取るかだと思います。

その変化が合わない、という方ももちろんいると思います。その時のためのIN、そこも選べるというのもこのスイッチャーのすごいところかと思います。

劣化も味と感じ、激しくファズを愛用する方や直列派の方々はそもそもスイッチャーを使用しない、というのは私の私見ですが、便利なものは便利。どう取るか、です。

接続例/信号の流れ

2. の図、HTS IN (もしくは IN ) からの信号はLOOP1からLOOP4を通り、OUTから出力されます。

この場合、ループの5、セパレート・ループはセパレートだけにつながっていません。エフェクターが4つの場合はこの接続方法になります。

スイッチャーに接続する場合、使用したいループ、LOOP 1なら S-1 からエフェクターのインプット、エフェクターのアウトプットから R-1 へ接続します。念のため。

Sはセンド、Rはリターンですね。さらに念のため。

セパレート・ループのところ

3. の図、セパレート・ループを使う場合の接続例です。

信号はOUTから一度出ますので、そこから IN-5 に入ります。一度出てまた入る感じになります。OUT-5 が最終的なアンプへ向かう出力になるわけですね。エフェクターが5つの場合はこの接続方法になります。

スイッチャー内の接続順はLOOPの番号どおり、1、2、3、4、5になります。

4. の図、セパレート・ループを使うもう1つの接続例です。

HTS INからの入力はバッファーではありませんが、バッファーに似た効果を得ていきます。

そのため、ワウやファズはHTS INの後 (LOOP1からLOOP4) にあると、エフェクターのかかり方が変わってしまうことがあります。

そんな時に頼れるのがセパレート・ループです。まずは IN-5 から入ります。LOOP 5 にワウやファズ、ギターからの信号を直接受けたがりなエフェクターを入れて、セパレート・ループの出口、OUT-5 から一度出て HTS IN (もしくは IN ) に入ります。

ここからは #2.の図の流れと同じですね。最終的な出力は OUT になります。

スイッチャー内の接続順はLOOP 5、1、2、3、4になります。

一台のスイッチャーなのに出たり入ったりするのは一見ややこしいものですが、欲しい効果を狙うため、機材の効果を引き出すため、人それぞれのこだわりに柔軟に対応してくれる自由度の高い機材です。

うっかり長くなってしまったので、次回つづき書きます!

根尾悠のヘルニアエフェクトボードデザイン

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