札幌のエフェクターボード製作屋、ヘルニアエフェクトボードデザイン根尾です。
さて、パッチケーブルのことを前回書きましたので、今回はそれを作る時にあると便利な道具にスポットライトを当ててみたいと思います。
恐ろしいほどに時間短縮できるヒートガン。メーカーサイトでの名称はヒーティングガンでした。
見た目はほぼほぼドライヤーですが、ドライヤーとして使用しないでくださいという警告が書かれています。最高温度450℃、地獄のドライヤーですね。
コレはかれこれ7年ほど愛用しておりますが、その前はZippoを立てて炙ってました。
Zippoとかライターとかでもじっくりやれば綺麗にできるはできるのですが、時間がかかる。ここを短縮したかったんですよね。かつ綺麗になるように。
登場のタイミングは、
1. カッターでパッチケーブルの被膜処理
2. プラグにハンダ
3. 収縮チューブ ← ココ
という流れです。
ちなみに使っている熱収縮チューブはこんな感じです。
収縮した時の仕上がりが好きなんですけど、保管に困る販売スタイル。ストレート弦的な。ストレート弦は買ってすぐ張れば良いですが、熱収縮チューブはそうもいかず。クリップボードにタグのとこはさめて吊るしで保管です。
製作するボードに適した長さでプラグごとに合わせてあらかじめ必要本数分を切り分けておきます。
その都度切ると完成時の長さがバラバラになってダサいので、熱収縮チューブは最初に同じ長さのを全部用意しておくのがポイントですね。
カッターでパッチケーブルをハンダできるように処理してハンダ作業。
その後のちょっとしたブレイクとなるのが収縮チューブ、、、という感じで気持ちに余裕が生まれるのはあるのですが、パッチを10本作るとして収縮チューブ処理は20回ありますので、そんなに毎回まったりしてられません。
で、なんか便利なもんないかなーと探したのがヒートガン入手のきっかけでした。
最初の状態だとまんまドライヤーですので効率が悪い。そこでケーブル類の熱収縮チューブ専用とするのがアタッチメントです。
このアタッチメント、いろいろ種類があって面白いのですが、私に必要かというとまったくそうではないので、うちのは常にこの状態です。
なにより便利なのは後ろのスタンドで立ってくれるんですよね。
熱を与えられる安定した状態で両手はフリー、アタッチメント装備で裏表均一に熱を伝えてくれるので製作にはかかせないアイテムになっています。
スイッチオンで少し待つと熱風になるので、サッと入れてゆっくり流してサッと去る。
あんまりモタモタしたり、狙いのないとこに長時間当ててしまうと綺麗に仕上がりませんし、なによりとろりと溶け出しますからわりと一瞬で行う作業になります。
当然ですが、間違っても送風口、アタッチメントにケーブル、手、ともに直接触れたらダメです。やりなおし、または作業中断を余儀なくされることになります。
今のところ、やけどや溶かすといったことはしたことありませんが、危険なアイテムには間違いない。危険で便利、便利で危険なヒーティングガンでした。