札幌のエフェクターボード製作屋、ヘルニアエフェクトボードデザイン根尾です。
日がだいぶ短くなりました。
夜道を歩いていると、遠くから背の高い影と低い位置で光る輪っかみたいのがこっちに向かってくるのが見えて、スペーシーな何かか!?と思ったら犬の散歩でした。
首輪がピカピカ光るのがあるんですね。夜道も安全、宇宙犬みたいでびっくりかわいい。宇宙犬ってなんだ。
さて、お越しいただいてのリペア作業中、最近よく話題にあがるのがパワーサプライについて、です。
またかい!ってなりそうですが、本当に多いので今回は(も)そんなパワーサプライのお話をひとつ。
はじめに、すべて実際にあったことのお話です。
極論ですが、エフェクターボードもパワーサプライも、どんなカタチであろうとどんなパワーサプライであろうと、とりあえずパッチケーブル、DCケーブル、コンセント。
ケーブルの類全般が正常につながっていれば音は出ます。
なもんで、やはり買う順番を考えると効果がわかりやすいエフェクターからいきたいもんですよね。
こだわりの歪み、高品質な空間系、雑誌で見た歪み、衝動的に欲しくなる歪み、ナイスなワウ、好きなアーティストの使っている歪み、ブースターのあれやこれや。
まぁ物欲がちょろちょろと頻繁に漏れてくるのはだいたい歪み系ですよね。買って、売って、買って、売って、というお話もよく聞きます。これもまた歪みの多くだったりします。
ただですね、毎回思うんです。
本当に売ってよかったのかな、それは。と。
いろいろな方からお話を聞いて、いろいろなボードを製作させていただいてきた中で「音質が良くてノイズが少ないように」、というご要望はほぼ毎回いただきます。
そのためにこれは絶対不可欠、となる重要な部分は間違いなくパワーサプライです。
で、私からお伝えしたいのは、パワーサプライは「最初から最高のを入れるべき」、ということです。
デジャブ。
製作してきた中でエフェクターボードに入れるのに最高で最高におすすめなのはstrymon、VOODOO LAB、この2つのメーカーさんのものです。(HNEBD調べ)
新たに組むことを予定されている方はとくに、また現状に満足していない方に、激しくおすすめです。
どちらのメーカーも高くても 30,000円 以内です。
30,000円以内で最高が手に入るということは今後買い換える必要がない、良いパワーサプライを探す旅は終わり、悩む要素がひとつ消える、というのがおすすめポイントのひとつです。ポンポン新しいモデルも出ないですしね。
高い!と思う方もいらっしゃると思いますが、良い歪みの有名どころは普通に30,000円以上すると思います。
良い空間系より断然安く、ギターやアンプと比べたら30,000円以内で最高のパワーサプライが手に入るってお得感ありませんか?
よ、よ、よ、良い音色がほ、ほ、欲しい!という場合はまずはパワーサプライを最高にする、これが本当におすすめです。
何を基準に最高ですか?最高でーす!だの、良いだのと言っておるのか、と思うかと思います。
完全にアイソレート、というのがノイズを減らすひとつのポイントです。
これは現在のパワーサプライの定番基準となりつつあるもので、上記メーカーのパワーサプライはそこに加えてわかりやすく音が良くなります。
本来持っている実力を発揮させることのできる、パワーサプライということですね。
エフェクターに必要な電力供給を確実に、スマートに、きちんと供給し続けてくれるパワーサプライ。そうなってくるとエフェクターの印象が変わるんですよね。
元気になる、ツヤっぽい、なんか前より好き、現場の声は様々です。
本領発揮の音を聴いて手放すのは仕方のないことだと思います。
まずパワーサプライを入れ換えてから他を見直してはいかがですか?という提案後、あら?歪み?これでいいじゃない!ってなったこともありました。
ライブをやっている方でPAさんから音が良い!扱いやすかった!とやたら言われた、ってのもありました。
パワーサプライ、値段の差はいろいろですが、なんでその2つのメーカーのが良いの?ってことで、簡単な電力供給のイメージを。
・電力:アイソレート、9Vきちんと出ているのが常時安定して供給され続ける。
・人間:個室でめちゃくちゃ好きで美味しいモノを身体に必要な量だけ食べれて大満足。
・電力:非アイソレート、9Vきちんと出ているのが微妙、組み合わせによって不安定。
・人間:大部屋で大皿から取り分けてそこそこ食べれてまぁ、満足。
個室がアイソレート、大部屋は非アイソレートってことですね。完全にそこはその人専用です、ってなると人間気分も違いますよね。専任シェフがその人だけに上質にふるまってくれる的な。
大部屋は大皿でドーン、好きなの取ってーです。たくさん食べる人がいると食べれる量も減っちゃいます。あ、あくまでイメージですよ。
人間、しっかり食べていないと実力は発揮できませんよね。エフェクターもおんなじです。
完全にアイソレートされているパワーサプライでも音質に違い、差が出るのはタイミングよく温かいうちにテキパキ提供してくれる効率の良さの違いだと思います。
パワーサプライの設計、なんでしょうね。良いサプライには厳しい現場監督があの中にいるのだ。