札幌のエフェクターボード製作屋、ヘルニアエフェクトボードデザイン根尾です。
先週、車の後部ドアが意図せず勝手に開いた、ということを書きましたが今度は車の中のモノを取り出している際に勝手に閉まってきて挟まれるというまったく逆な事態に襲われて単純に車に嫌われているだけじゃないか、と。それはそれで怖い最近です。なんなの。
さてパワーサプライのお話をここ最近何度か書いてきました。
そろそろしつこいのですが、ちょうど打ち合わせの中でメリット、デメリットのお話しをする機会があったのでその点についてちょっと書いてみたいと思います。
大前提として、なんでもかんでも相性が100%いい、ってのは人間関係と同じであんまりないと思うんですよね。でも全般的に大丈夫っすね、っていう大人の対応、失礼のない対応をしてくれる、紳士的である、しっかりと気持ちよくさせてくれるジェントルなパワーサプライ。
これがstrymon、VOODOO LABをおすすめさせていただいている理由です。
具体的にどういうことかと言いますと、音的にこことは相性が悪いよ、っていうのがほぼない、ってことですね。
消費電流が高いの多数で組んでいる方は strymon、そうでもなければVOODOO LAB、VOODOO LAB も個数が許せばダブラーケーブル、または背面のACで供給可能、対応する方法があります。
究極は歪みが VOODOO LAB、空間系は strymon、アイソレートにアイソレートで追い打ちをかけるノイズ対策ってわけではない音色に合わせた電源を使うってのがベストかと考えますが、お財布的にはワーストです。
表記の「9V」と言っても実際に測ってみるとちゃんと 9V 出ていなかったり、新品の電池を再現した 9.8V だったり、世の中には実にいろいろなパワーサプライがあります。
9V と書いてあるのに実測がそこに満たない場合、電池が減ってきた時に良い感じになるエフェクターを除いてはあまり良い結果は得られません。
9V 必要なところに 9V 以下での供給となるため、デジタル系では効果が薄くなったり、全体的にパワー不足感が出てしまう、そういう状態です。
じゃあ電池の新品状態が続く 9.8V 設定の方がいいんじゃないか、となりそうなものですが、これはもちろんいい場合もありますが、エフェクター全般がそこに当てはまるというわけでもありません。
私の以前使っていた時の実体験の話しです。
9.8V 供給のパワーサプライを導入した時に妙にブーミーになってしまうエフェクターが出てきました。ローがキツく出過ぎてボッワボワ。
なんでだ?、と色々試しているとブーミーになるのは内部昇圧するタイプのエフェクターだったわけですね。これは残念ながら 9.8V と相性が良い、とは言えません。むしろ悪いです。
念のため、内部昇圧のエフェクターっていうのは 9V で供給、実は中では 18V で動いている、というタイプです。
18V で供給してもいいのは 18V に対応しているモノだけです。9 ~18Vみたいな表記があるモノですね。じゃないと最悪あっさり壊れます。
という違いがあります。
で、strymon、VOODOO LAB はどちらも実測で 9.24~9.26V です。
ここがジェントルな面で、9V エフェクター全般で使いやすい数値になっている、ということですね。なおかつ音が良い。
ちょっと食べ過ぎじゃない?っていう状態がずっと続くとキツいのは人間も同じで充分に足りている極上の腹八分目でいったらいいんじゃないか、ってことですね。
もちろんお好みはありますが、実測値で出る違い、相性もしっかりあります。
あんまりこういうこと言うと村八分になりそうなのでこの辺で黙ります。チャックチャック。