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【山脇のレシピ#02】ゴミ捨て場で泣きじゃくる10歳の少年

ギターのレシピの山脇オサムです。

⇒【山脇のレシピ#01】6歳で警察に捕まる

真剣に遊べ!

そんなこんなで6歳からモトクロスをやり始めた山脇少年ボーイ。

最初は趣味でゆるくやってたんですけど、「真剣に遊べ」という父親の言葉通りどんどん真剣になっていきます。

毎週日曜日は朝から夕方まで完全にモトクロス練習Day。雨が降ろうが雪が積もろうがアブが大量発生しようが必ず練習です。(アブ怖っ)

雪の日なんか指がかじかんでクラッチ握もれません。その指に小石があたったりすると悶絶必至。

本当に日曜日に友達と遊んだ記憶がないくらいず~っと練習の日々でした。

でもその甲斐あって、メキメキと速くなっていきます。

鳥取県には2つモトクロスコースがあるので競技人口も結構いたんですけど、キッズクラスではもう負けないくらいテクニックと度胸がついてきます。

世界一危険なスポーツと言われるモトクロスは、テクニックだけじゃなくて“度胸”もいるんです。

勇気ではなく“度胸”です。

テクニックと経験である程度できるできないは分かるんですけど、新しいジャンプにチャレンジしたりレースで戦うときは絶対に度胸がいるんです。

このジャンプ、成功すれば勝てる、でも失敗したら病院送り、さぁどうする!?という感じですから。(クレイジー!)

そこも少しずつ身についてきた矢先に、また事件が起こります。

泣きじゃくった雨上がり

10歳になった僕は体も大きくなってホンダのCR80に乗ってました。

■こんなやつ

10歳なのでまたがっても足が届かないくらいですね。

ある雨上がりの日、鳥取は大山のふもとにあるコースで練習しようと朝一で乗り込みました。

ただっ広い駐車場があって、その横に土をがっぽり掘っただけの10mはあるゴミ捨て場。その向こうにアップダウンの激しい難関コースという、インパクトのあるコースです。

そんなコースに朝一で練習していたのですが、赤土と雨上がりが重なって地面がもうツルッツルなんです。

雨用タイヤを履いも空気圧低くしてもまったくグリップできず、長い坂道を登っていかないんです。

コーナーの度にクラッシュ、ジャンプも飛ばずにナメて走る始末。

そんな情けない走りを見て父親はイライラしてたんでしょう。

僕が早々にコースから車に戻ってヘルメットを脱いで「よう走らんわ」とつぶやいた瞬間、

「なぁ~にぃ~!!!よう走らんだと~!?根性ないやつは辞めぇ~~~!!!」

とブチギレて、となりの巨大なゴミ捨て場にバイクを投げ捨ててそのまま帰っちゃったんです。

(うっそ~ん!!!いや、バイク捨てます!?僕を置いて帰るだけで十分なのに、バイク捨てますぅ~!!??)心の叫び。

あまりの衝撃に固まったのは言うまでもありません。

これが僕の父親なのです。

これが近所で「怖いおじさん」として有名な僕の父親なのです。

しばらく呆然と立ち尽くしたあと、意を決して巨大なゴミ捨て場にガサガサと入り込んでバイクを出そうとしたんですけど、ゴミの中に埋もれながら80ccのバイクを起こして押し出すことは至難の技なんです。

まだ10歳ですから。他の手段なんて知りませんから。

もういくらやってもバイクを出せないもんだから、泣きじゃくりながらゴミ捨て場で立ち尽くしてましたね。。。

あの光景は一生忘れられません。。。

でも僕も父親になった今だからこそ分かります。

一人で帰ったしまった父親もまた、車の中で一人反省していたんじゃないのかな。。。

⇒【山脇のレシピ#03】伝説の父親の「うっそ~ん!」な逸話

 

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