フレットは指がふれっとこ!こんにちは、リペアショップ小岩funk河田健太です。
いや~ドキュメンタル面白いですね。もちろんネタも面白いんですけど、人が笑っちゃった顔につられて笑っちゃいますよね。個人的にはシーズン2が好きでした。
さて、今回はタイトルの下らないダジャレの通りフレットのお話です。
完全メンテナンスコースに出していただいたお客様に「ぜひフレットについて書いて欲しい!」と言われたので気合い入れて書きますねー!
フレットはギターの一番大事なところと言っても良いのではないでしょうか!?
なんせ楽器として最重要事項の音程を決める場所ですし、指板にくっ付いているので生音にも関わりますし、指にも触れる所なのでプレイアビリティにも大きく影響します。
まずフレットは、押さえるだけで正確な音程が簡単に出ますよ!という目的で打たれています。
(厳密に言うと各弦のテンションの違いや平均律というのがあって、本当の正確な音程ではない!?のですが)
フレットレス楽器のバイオリンなんかは3歳位から始めないと完璧な音程を出せるようにならない、とか言われているようなので、フレットのおかげで誰でも平等に同じ音程で演奏できるのはありがたい限りですね!
フレットがなければ、ギターがここまで普及する事はなかったでしょう!
フレットと位置はどうやって決まっているのか!?
ナットからブリッジまでの半分の位置がちょうど1オクターブ上の音で「12フレット」です。
そして半音で12音の刻みの位置にフレットが打ってあるわけです。
フレット位置の決め方として、スケール長に対して「12√2の割合」で算出する方法があります。
が、計算が難しい上に詳しく説明する事もないので割愛します。今はスケール長を入力するだけで勝手に計算してくれるサイトがあったりするので、ホントに便利です。
個人的ににはこの算出方法が非常に好みというか、12音階の設定が人間にしっくりくる理由がなんとなく納得できるので好きです。
図で簡単に表すとこんな感じです。※アナログにこだわる河田特製の手書き図!笑
■横線がスケール長(ネック)、縦線がナット、斜め線はナットとブリッジを結んだ線
■この三角形を基準に円を利用してフレットを算出
円の割合でだんだん短くなっているんですね。
僕は音楽と円は切っても切れない関係があると常々考えています。音が広がっていくのも円形ですしね。
当然ですが、この位置が少しでも狂うとピッチは非常に悪くなり和音は激濁りします!
「ん?なんかよく見ると14~15フレットの間より15~16フレットの方が広い?」なんてギターがあったりするんですね。
そういうギターは1回フレットを抜いて溝を埋めて、溝を切り直して、またフレットを打ってすり合わせして、と修理にかなりの工程を必要とします。
「メーカー製だから間違いないっしょ!」と思っている方!安心しないで下さい・・・。
たまにあるんですよね・・・
なぜかピッチの合わない呪いのギタ~がぁ〜
キャー!
あ、冗談じゃなくて、フレット位置のおかしいギター、ホントにあります。