こんにちは。
お腹の贅肉も減らしたい、お腹ブーミー小岩ファンク河田健太です。
年末年始で肥えましたね、節制しないと。
なんか「ピックアップの巻き数を減らす」って動画がプチバズりを起こしてるので、ちょっとお話ししてみようかと思います。
フロントピックアップはブーミーで使えないなぁ、と思っている方は多いのではないでしょうか。特にハムバッカーをレスポールやハコモノに搭載した場合によく感じます。
例えば、1番パワーの弱いとされているパフ系レプリカのギブソン57クラシックやセイモアダンカンのSH-1などにしても、少しブーミーに感じます。
市販のピックアップでフロントを適正な弦との距離にすると、リアをかなり弦に近づけなくてはいけなくなり、ポールピースの磁力が弦振動を邪魔してしまう。
リアを先に丁度よい高さにしてフロントピックアップの出力バランスを取ろうと思うと、かなり下げる事になり、結果、弦振動から遠ざかるためピッキングのニュアンスを再現しきれなくなってしまう。
この概念が僕達に植え付けられていたんです。
確かに70年代辺りからギターのハイゲイン化が進んで行き、より高出力のピックアップが沢山開発されていったわけです。
高出力になるほど音はブーミーになりがちなんですが、誰も「出力下げたろ」なんて思わなかったんですね。
そしてパフ系のピックアップが1番パワーの弱いピックアップの定番となりました。要するに「パフは1番音がスッキリしているという思い込み」。
これこそがこの「フロントピックアップブーミー過ぎる問題」を引き起こしていたわけですね。
キッカケはお客さんから「このフロントの57クラシックのブーミーな感じなんとかならないか?」と相談された事です。
僕もこの手のやつが1番スッキリしてる系だからな~と思っていたんですが、「あれ、巻き数減らしたらなんとかなるんじゃね!?」と思い片側を2千巻き程減らしたところ大成功の結果となったんです。
これには思わぬ副産物があり、片側のコイルだけ減らす事で、今まで同じ巻き数のコイルによって打ち消し合っていた倍音成分を引き出す事になり、普通のハムバッカーよりピッキングのニュアンスを出しやすく音ヌケが良くなりました。
ノイズキャンセルの性能に関しては通常のハムバッカーより多少下がるんですけど、普通のシングルコイルよりは全然良いです。
ハムバッカーからシングルコイルに寄り添って行った感じですね。
ラーメンから蕎麦にアプローチしてる感じといいましょうか。ガッツリ食べごたえもあるんだけど、エッジも効いてる、みたいな。鴨蕎麦的な感じですかね。
あ、あかんな。これは長くなるやつだ、次回に続きます。笑