「なぜ?と一緒に聞く」
耳コピの訓練には数をこなすことが大事なんですけど、精度を上げながらギターアレンジを身に付けて、さらにアレンジの理解を深めるには広く浅くよりも“狭く深く”聞く方が効果的だと思います。
さらっと聞いていては気がつかないポイントを発見する事ができるんですよね。
しかもそのポイントが意外と重要だったりします。
かなり聞き込んでる曲なのに「あ、ここにこんなギター入ってたんだ」って今更気がつくことが未だにありますもんね。
効果的なのはクエッションマークを抱きながら聞くことです。
常に「なんでこう弾いてるのか?」って考えながら聞くんです。
例えば、「なんでAメロはカッティングなのにBメロはアルペジオなんだろう?」って考える。
その目線を持って聞いてみるとホントにいろんな発見があるんです。
「あ、スネアが半分になってるな」とか、「ベースも長い音符使ってるんだ」とか。
このセクションはベースとドラムのアクセントがズレてるんだけど何でだ?という目線で聞いてみると、「あ、実はギターと合わせてるんだ」とか、「サビで盛り上げるためにあえてこうしてるんだ」という発見があるんですね。
「なぜ?」というアンテナを常に張ってるとそこから思わぬ収穫があって、その理由を自分の中で見つけておくとそっくりそのまま自分のギターのアレンジ力に繋がるんです。
もちろん耳コピの精度も同時に上がります。
僕の好きなアレンジをちょっとご紹介。この曲のギターとピアノの絡みです。
下の図は8符を表していて◯がアクセントの部分です。※スマホだと改行されて見にくいかも!
ピアノのアクセントがこうです。
| | |◯|◯| | |◯| |
で、ギターがこうです。
| | |◯| | |◯| | |
この絡みがめっちゃくちゃ好きなんですよね!
特に3拍目裏と4拍目の表の絡み。この少しずらした絡みで「砕けた感じ」が出てるんだと思うんです。
最近よく子供2人と魔女の宅急便を見てるんですけど、冒頭のラジオから流れる演出で毎回ニヤニヤしてしまいます。
やっぱりギターに限らずどんな楽器でもそう弾いてるには意味があると思うんです。
この曲のこのセクションはこうやって弾いたほうがいいと思ったからそう弾いてる訳で。
この方がカッコいいからっていうシンプルな理由も立派な意味なんですよね。
でもあまりやりすぎると「なんでこんなに斜めに聞いてるんだ?」と我に返るときがあるので注意して下さい。
■曲のコードをギターで耳コピする方法はこちら