ビートたけしの「オンナ論」という本、めちゃめちゃ面白い・・・。立ち読みしながら普通に「あっはっは」って笑ってしまいました。
どうも、山脇オサムです。
和音にはいろんなハーモニーがありますよね。3度や5度なんかで音を重ねるとものすご〜く気持ち良いサウンドになったりします。
でもそうじゃないハーモニーももちろんあるんですね。
それが短2度です。要するに半音でぶつかる音です。
例えばEとFが同時に鳴っちゃうハーモニー。実際に、
・1弦解放のE
・2弦6FのF
を同時に鳴らしてみて下さい。なんとも言えないアンニュイな響きですよね。
靴履いて紐をギュッと結んで歩き出したら親指の奥に石入ってた!みたいな。
これが不協和音です。気持ち悪っ!っていう。
こうなるとハーモニーが崩れてしまうので、基本的にはコードの中には入れないようにします。これがいわゆる「アボイドノート」ってやつです。
コードを作ってるコードトーンと半音でぶつかる音はコードに入れるのやめようぜ!という1つのルールです。
このルールには反論の余地もないんですけど、音楽の良いところって「それがカッコ良かったら別にいーじゃん!」という一面もあるんです。
例えばF♯7というコードに11thをぶっこんでみます。(1,2弦は開放弦)
まずはこのコードを弾いてみて、「あれ?なんかイケてる!」というのを感じてみてください。
で、分析してみると、3弦3Fがメジャー3rd(M3)と言ってコードを作る重要な音なんですけど、その半音上の11thが2弦解放で鳴っちゃってるんです。
コードの中に半音でぶつかっている不協和音が混じっちゃってるんですね。
全体的に聞くと違和感はないけど、3弦と2弦だけ鳴らすと確かに不協和音なんです。完全に靴の中に石が入ってます。それも大きめのやつ。
だけど4弦からジャラーンと鳴らすと不協和音が良い感じに溶け込んでシャレオツな響きになるんです。
靴の中の石がちょうど良いポジションに来て足ツボ的になった!みたいな。
これが音楽の面白いところなんですよね。
ルール上はNGなんだけどカッコ良くコーティングできれば別にいいじゃないか!っていう。
有名なジミヘンコードもそうですよね。コードの中に、
・明るい3rd(M3)
・暗い3rd(m3)
が入っちゃってるんです。※表記的にm3を「#9」としていますが同じ音です
これはもう理屈的にありえないんですけど、実際に弾いてみるとめちゃめちゃカッコいいんですよね。そこがやっぱり音楽の面白いところなんです。
こう考えると「じゃあルールなんていらないじゃん!」って思うんですけど、大事なのはルールを知った上でルールを破ることなんです。あえてそうやってるんだぜっていう。
もちろん偶然発見したものも良いんですけど、そこからコードの分析をするのはマストです。
やっぱり「わざとルールを破る」というのは立派な表現方法なんですよね。オシャレな人ほどなんだかよく分かんない格好してますもんね。