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最近の製作例、入換編 – ARMOR / PS-2C –

札幌のエフェクターボード製作屋、ヘルニアエフェクトボードデザイン根尾です。

先日帰宅して車を降り、家に入ろうとすると入口の真ん前で猫がひなたぼっこしていてビクッとなりました。突然の出現は焦る。邪魔するのもかわいそうなのでしばらく眺めているとチラチラ横を見ているのでなんだろかと視線の先を見るともう一匹猫が居座ってて2度びっくり。あったかくなってきたなーと嬉しくなったものですが数時間後には猛吹雪で再度びっくり。

さて、ここ最近は一部入換や、変更、全交換のご依頼が続いております。その中から今回は全交換の製作例をご紹介させていただきたいと思います。

先週に引き続き、札幌市の 大塚 浩史 様よりサブボード(ほぼ)全交換のご依頼です。本当にいつもありがとうございます!

完成したエフェクターボードがこちらです。

変更前の様子がこちらですね。

前回と同じく、大幅な変更があっても共通して変更になっていない部分がパワーサプライです。良いパワーサプライは一度手に入れるとその後も長ーーーく使えます。電源は本当に激しく、実に重要な部分ですので、ここは絶対に妥協してはいけません。最初にお金をかけるべきは電源、パワーサプライです。

直感的にペダルの良さを楽しめるボードを

というテーマがあり、マルチが抜けてすべてコンパクトエフェクターになっています。歪みのバリエーションが多彩な少数精鋭ボード、という感じがしますね。


直列接続ですが、空間系の2個は BOSS / IR200 のセンドリターンにいますので、エフェクター自体の直列は5個、なかなかなタイト感とプラグが多い感じは小さな要塞感があるな、という印象です。

BOSS / IR200 はリターンがステレオ対応になっております。センドから strymon / DIG に送ってステレオで tc electronic / CORONA CHORUSへ、ここからのアウトはY字ケーブルを製作し、リターンに戻っております。

BOSS / IR200 の OUTPUT は A/MONO と B で出せますのでHNEBD / CUSTOM IN & OUT でステレオ出力になっています。ステレオIR、もしくはモノで2つのIR、時代の進化を感じます。

ディレイの後にコーラス、ステレオ出力は大塚様の当初からのこだわり仕様です。


左側面です。

BOSS / IR200 の CTL 1,2/EXP へのプラグは通常この位置ですが、DC ケーブルと TRS ケーブルをひょいっと上に持っていける可動幅を持たせており、プラグに隠れてしまっている PHONES、AUX IN を使用する時は接続可能です。


右側面です。

使い勝手からディレイとコーラスのスイッチは同じ高さの方が良いかと思いかさ上げ具合を合わせています。チューナーはこの2つよりちょっと低い方が使いやすそうだなということでややかさ上げになっています。

パワーサプライ部分もそうですが、今回は立体でうまいことかわさないと入らないという寸法でしたので、かさ上げを再度よくよく考える、という機会にもなりました。


高いステージを覗くととこんな感じ、という背面から。

tc electronic / CORONA CHORUS は同じく tc の BRAINWAVES と入換もできるようにというご要望から strymon / DIG 間のパッチを少し長めに作っております。

写真には写っておりませんが、プラグに L、R、TIP、RING の表記をある部分に貼ってありますので万が一バラけてもわかるようにしてみました。

最短で作るとそこにしか挿せないので大丈夫なのですが、長さに余裕がある場合はTIP、RING は外見からの判別は不可ですので危険なんですよね。

余談ですが、一般的な strymon サイズはかさ上げするとフラット L のプラグがフル接続可能です。新しい小さいサイズのにはフラット L は接続不可です。

tc electronic のこのサイズでステレオ仕様はフラット L プラグが接続できません。ゆえに通常の L プラグを使用しております。フラットでも横幅はファットなのがフラット L プラグの特徴です。


パワーサプライの strymon / Ojai は DC 端子が5個ですので足りない部分は CAJ / HUB-6 で供給しています。2 口使用可、の状態です。

ここは注意が必要なのですが、 strymon / Ojai はフルアイソレートでもCAJ / HUB-6 はそうではありません。つまりここでアナログとデジタルを一緒に取ってしまうとノイズの原因になります。

ですので、strymon / Ojai から CAJ / HUB-6 へ供給、CAJ / HUB-6 からはアナログの歪み 3 つへ電源供給しています。

CAJ / HUB-6 は残念ながら現在廃番ですが、手前に 3 つ、背中に 3 つ、DC 端子があります。電源の大元も供給もどこに接続しても良いというなんともフレキシブルな仕様で超小型、と優れた特徴を持っております。

かさ上げ台、CAJ / HUB-6、strymon / Ojai と三階建てですが、不安定になりにくい固定方法と DC ケーブルの負荷にならないように下に落とすことでL字を右に90度横にしたような形状ですが思いの外、頑丈です。

こうしないと BOSS / IR200 のステレオプラグが接続できず、立体パズル的かつ、役割がテントのガイライン的な感じで個人的に気に入っております(笑)

ご感想をいただけましたので、あわせて掲載させていただきます。


『メインボードとは異なり、直感的に音作りができてペダルの良さを楽しめるシンプルなボードを目標に、製作をお願いしました。毎回、完成してから、こちらが思いもよらないような配慮がなされていることに驚かされます。今回は、後段のペダルのかさ上げがチューナーよりも高く、絶妙な高さになっていることに感心しました。いつものように、外観もとても美しくノイズレスで、IR200 のノイズゲートの必要性を全く感じませんでした(笑)しばらくは、このままで楽しめそうです。宅録も試してみましたが、とても良い音で録れて大満足です。そのうち仕様変更をお願いするかもしれないので、笑 その時はよろしくお願いします。』


今回も本当にありがとうございました!

■ HNEBD 地獄通信 -お知らせ- ■

★ 2022年に製作させていただきましたギタリスト高橋 克 様のエフェクターボードを  「こちら祇園二丁目濱田製作所 様」にてご紹介いただきました。ありがとうございます。HELL NEAR EFFECT BOARD DESIGN 製のエフェクターボードの音がご本人様の演奏で聴けます。

 

★ 過去製作は Instagram に載せていますのでチェックしていただけると嬉しいです。
→Instagramはこちら

『全都道府県に製作実績を』を今後の目標にしておりますので、日本全国よりご相談、製作のご依頼、心よりお待ちしております。フォローしていただけると大変嬉しいです。よろしくお願いいたします。

根尾悠のヘルニアエフェクトボードデザイン

 

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