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アタリとハズレのとらえかた、ワタシの場合。

札幌のエフェクターボード製作屋、ヘルニアエフェクトボードデザイン根尾です。

ミニトマトにハマっています。

さて、今回はよくいただくお問い合わせシリーズです。

昔から普通の会話でも、かしこまった質問でも、ついでに聞いてみたい、などでも本当に多くの方々からいただいてきた問い。どうしたらわかりやすいもんか、自分なりにその都度考えてきた答え方、2024年版を書いてみたいと思います。

Q : 個体差はあるんですか?
A : あります。

アタリ、ハズレという言い方は苦手

はじめに、同じ商品でもまったく 100% 同じになるモノは楽器に限らず、そうそうないんじゃないか、というのが長年見てきた私の見解です。

楽器全般について書くにはとんでもなく長い内容になってしまうので、ここではエフェクターに絞って書きます。

同じメーカー、品番、ロットだとしても大元のキャラクターは同じエフェクターでも弾いた感触、感じ方になーんか違いがある、同じモノを 2、3 個並べて同条件、同セッティングで弾いてみても完璧にまったく同じ音、感触にはならず。

その音が好みと合えばアタリ、そうじゃなければハズレ、と。

でもそういう違いがあるモノととらえるのがエフェクターというモノ、と思うわけでそれはエフェクターや楽器に限らず、だと思うんですよね。ミニトマトも。

電子部品の誤差

なんでそうなるのか、ざっくり中身的なお話をしますとエフェクターの各パーツ、コンデンサーや抵抗、電子部品の数値には誤差、許容差というのがあります。

表記の数値通り、全部が全部そのまんま、というものではありません。テスターで測るとそれぞれ違うわけですね。

それも数値が高い低い、のプラスマイナス両方向で。

エフェクターはこれらのパーツが複数個組み合わさって作られます。

こっちの抵抗数値の誤差、あっちの抵抗数値の誤差、音に大きく関わる重要なパーツの数値の誤差、数値に違いが出れば出音が100%まったく同じにならない、数値的に考えると当然そうなります。

さらに言うとハンダ、ハンダの仕方、のりかた、筐体、ジャック、その他諸々でも違いがあります。

スーパーで見るくだものの糖度表記も日によって違いますよね。でもみかんはみかん。

こうして深く考えると難しいので、以前、テナントで働いていた時によく行っていた中華料理屋さんに例えます。

お店(メーカーさん)は同じでも日によって微妙な違いがあったんですよね。同じ炒飯(品番)ひとつとっても違いがある。でもそれは同じレシピ(電子部品)の炒飯です。

使われている具材も産地や鮮度や量(誤差)が違ったり、塩コショウの塩梅(ハンダ)も火加減(ハンダ技術)も料理人(ビルダーさん)によっても違う、けどそれもそのお店である以上、そのお店の同じメニュー、同じ値段の炒飯です。

味が濃いめが好き、薄味が好き、お好みは人それぞれあるものです。

濃いめ好きの人が濃い日にあたるとアタリ、薄かった日はハズレ、反対に薄味好きな方が濃い日にあたるとハズレ、薄いとアタリ…、感じ方はあっても人によってアタリと感じる、ハズレと感じてしまう、でも炒飯に罪はないと思うんです。

アタリハズレの正体はその人の好みに関わるモノ、というのが私の考えです。

逆にエフェクターに「こいつ(弾き手)ハズレだな」なんて思われてたら悲しいもんで。

エフェクターに限らず、こだわってつくられたモノにも罪はないと思います。

出音良ければすべて良し、派手な効果の歪みには薄めのブースターをかける、ちょっと弱いな、ハズレかなって思ってたブースターがアタリになる、他との兼ね合い、使い方でトータルでよくする方法はあると思うんですよね。

ということでモノには念が宿ると思っている私は愛着をもって相手に合わせて使ってあげるといいんじゃないかなー、と思うわけです。大元が好みであれば。

正しく使う

いろいろ考えている途中に思いついたたとえがあるのでおまけで書いておきます。

エフェクターの電源、センターマイナス、センタープラスを間違うとどうなるか。

これは砂糖と塩を間違った、なんていう生やさしいもんじゃありません。フライパンとコンロをイマジンして下さい。

フライパンは手に持ってコンロにかけて使うのが正しい姿です。

センタープラスのエフェクターにセンターマイナスで供給する間違った使い方はこの逆です。

手をコンロにかけて上からフライパンを置く、きちんと火傷しますよね。元通りに治るかなって不安を抱えての病院行きです。

エフェクターも壊れ、直るならラッキーくらいの修理行きです。

安全面を考えるとフライパンをコンロに置いてから火を点ける。DC ケーブルの抜き差しも通電していない状態で行うのが安全です。

そして同じエフェクターも電源が変われば音も変わります。

より良いパワーサプライでそのエフェクターにより適した電圧で供給してあげると印象変わることが多々ありますので、電源は質、電圧、そして正しい使い方でエフェクターに本領発揮していただく、というのが激しく重要です。

電気の通り道、DCケーブルでも変わるわけで。キリのない諸々。

違いが出るからおもしろい、というものでもあると思うんですよね。

それを沼とも言いますが。

■ HNEBD 地獄通信 -お知らせ- ■

★ 2022年に製作させていただきましたギタリスト高橋 克 様のエフェクターボードを  「こちら祇園二丁目濱田製作所 様」にてご紹介いただきました。ありがとうございます。HELL NEAR EFFECT BOARD DESIGN 製のエフェクターボードの音がご本人様の演奏で聴けます。

★ 過去製作は Instagram に載せていますのでチェックしていただけると嬉しいです。
→Instagramはこちら

『全都道府県に製作実績を』を今後の目標にしておりますので、日本全国よりご相談、製作のご依頼、心よりお待ちしております。フォローしていただけると大変嬉しいです。よろしくお願いいたします。

根尾悠のヘルニアエフェクトボードデザイン

 

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