札幌のエフェクターボード製作人間、ヘルニアエフェクトボードデザイン根尾です。
わりと最近、モロクトカゲという生き物を知りました。そのカタチ、表情、歩き方、水の飲み方、どこをとってもかわいい、かわいすぎる。
オーストラリアにはエリマキトカゲ、コアラ、ウォンバットなど興味深い生き物が住んでいるようですが、現地に行ったら普通に発見できるようなところにいる生き物なのか、気になって仕方ありません。
さて、現在ボードの中身一部入換のご依頼で製作(変更)中です。
これを書いている時はまだ完成前でしたので画像をぼかしております。
今回新規でご導入のペダルのひとつ、Suhr / Eclipse。仮組チェック時にビビりましたが、コレ実に良いですね。
現行品の黒は初でしたが、以前の色のとちょっと印象が違う…気もしなくもなく。そんな激しくナイスなエフェクター Eclipse には激しく便利な “FX LINK” という端子があります。
スイッチャーありきにはなりますが、そのスイッチャーにコントロール端子があり、プリセット可能だとなお良い、今回はそんなオプション端子についてのお話。
…の前に、せっかくなので Suhr / Eclipse の電源周りの仕様を見ていきたいと思います。
#1.
■ インプット部分 : 9V DC センターマイナス 2.1mm
これは 9V DC の一般的なパワーサプライ、センターマイナスで電源供給可能、ということです。
余談ですが 2.1mm は DC ジャックの穴の中に見えてる棒、センターピンの直径です。
一般的なのはこれですね。なぜに細かく数値が書かれているかと言うと、パッと見はほぼ一緒でも 2.5mm、という仕様のもありまして、そうなると一般的な DC ケーブルではそのまま挿さりません。
おそらくもっとも有名なところですと LINE6 / DL4 です。
DL4 は 2.5mm、センタープラスなんですよね。パワーサプライでの供給時は変換プラグが必要になります。
他にも 3.5mm、というのもあります。
DC ケーブル視点で見るとルックス的には一番細いのに数値は一番高いそれはセンターピンのない DC ジャックのタイプ用、有名どころは現行品ではない proco / RAT2、Ibanez / TS-808 などです。
こちらもパワーサプライからの供給時は変換プラグが必要になります。
続きまして電圧です。
#2.
■ 動作電圧 : 9V ~ 18V
■ 最大電圧 : 20V
パワーサプライ関連のメルマガでもよく書いてきましたがこれがまさに『18V 対応のエフェクター』です。
9V でも動きますが、18V までの電源供給も OK、というモノです。
ちなみに 12V でも 15V でも OK です。弾いてみてお好みから、バンドでハマる電圧はどこかなど、つまみのセッティングのみならず、電圧での調整も可能です。
最大電圧 20V についてはアダプターなど、間違って 24V の入れちゃったら壊れる可能性大ですよ、というとても親切な表記です。
過電圧保護回路搭載、という記載もありますが、気をつけるにこしたことはありません。
活かすも電気、逝くのも電気。エフェクターは対応している以上の電圧をかけると壊れることがあるモノである、と思っておくと間違いありません。
そして電流へ。
# III.
■ 消費電流 : 12mA ~ 15.5mA
歪みは多機能でも消費電流はわりと低めなのが多いです。
多くのパワーサプライは低めでも 9V/100mA はあるものが多いので15.5mA < 100mA となり電源供給が可能です。
と、ここで本題です。
Suhr / Eclipse は 2 チャンネル仕様、左のスイッチ、右のスイッチを踏み換えることで使用するチャンネルをセレクトできます。
一台で 2 種類の音色を使えるのはコンパクトなエフェクターボードではとくに激しくウルトラ重宝するものでもあります。
この 2 種類のチャンネルは筐体背面の FX LINK 端子で外部コントロールが可能です。
ここから TRS ケーブルでスイッチャーのコントロール端子と接続することでスイッチャー側で Suhr / Eclipse のチャンネル変更も可能にできる端子、となっています。
具体的なスイッチャーとの接続例として FREE THE TONE / ARC-53M の場合。
C1/C2 端子に TRS ケーブルで接続します。
ARC-53M 本体の妙に押し心地の良い小さなボタン群の中、目を凝らすと C1、C2 とありますので、ここを押すことで激しく聴き心地の良いスイッチ音とともに Suhr / Eclipse のチャンネルがそれぞれ切り換えられるようになります。
Suhr / Eclipse 本体の足で踏んで操作していたチャンネル切り換えがFREE THE TONE / ARC-53M の足では踏めない小さなボタンでも切り換えられるようになる、ということです。指で。
チャンネル切り換えを足でするか、指でするか、というわけではなく、FREE THE TONE / ARC-53M はプリセットが組めますのでこのプリセットは Suhr / Eclipse の CH 1、あのプリセットは CH2、とプリセットモードで C1、もしくは C2 ボタンを指で押し、ストアしておけば、スイッチャー一踏みで Suhr / Eclipse のチャンネル変更も同時に切り換え可能、ループに入れておけば ON/OFF も可能、となります。足で。
激しく便利ですね。
FX LINK 端子、ミニプラグもスイッチクラフト製プラグで製作しております。
★ 2022年に製作させていただきましたギタリスト高橋 克 様のエフェクターボードを 「こちら祇園二丁目濱田製作所 様」にてご紹介いただきました。ありがとうございます。HELL NEAR EFFECT BOARD DESIGN 製のエフェクターボードの音がご本人様の演奏で聴けます。
★ 過去製作は Instagram に載せておりますのでチェックしていただけると嬉しいです。
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『全都道府県に製作実績を』を今後の目標にしておりますので、日本全国よりご相談、製作のご依頼、心よりお待ちしております。フォローしていただけると大変嬉しいです。よろしくお願いいたします。