札幌のエフェクターボード組み込み人間、HNEBD根尾です。
先週は「シールドの位置」についてちらっと書きましたので、今週は「長さによって出る違い」をちらっと書いてみたいと思います。
結局、ここの部分が気になってエフェクターボードを作るようになった、、、と言ったら多いに過言ではあるんですが、使う「長さ」って激しく大事だと思うんです。
これまた前回に引き続き、質問攻めの中高生とのやりとり。
Q : シールドって長ければ長い方がよくね?
A : なしですね。3m買うならまずは5mあった方が安心ってのはあると思うんですよね。スタジオ行ったりライブやったりって場合は。でもさすがにいきなり10mは必要ないと思うんですよ、まず持ってみたら…
Q : お、重い…。
A : ですよね。7m以上のシールドって地味に重いですからね。そしてきちんと巻けないとアホ毛のようにあっちゃこっちゃ広がってかさばる。それを毎回無理矢理カバンに詰めてると、長い目で見ると痛んでダメになるんですよ。いざ使う時も片づける時も時間かかってめんどくさいし。大は小をかねる、のはなくはないのですが、とりあえず必要な分だけにした方が良いぞ、と。
当時の私はこんな感じで答えていました。
Q : したっけ短ければ短いほどいいんじゃね?60cmとか作れますか!?
A : できるけど、あぐらでしか使えないのはさすがに不便だよw
と、こうなるのも激しい若者ならではの勢いで、こういう日々のやりとりがなかなかおもしろかったもので。
必要以上に長いことのデメリットとして「かさばる・重い」ってのはわかりやすいと思います。
他にも、
・ノイズがのりやすい
・高域の劣化が目立つようになる
ノイズ対策や劣化防止のためにバッファーかますという手もありますが、中高生からしたら、歪みや空間系のような明らかなエフェクト効果じゃないモノになかなか手は出せませんよね。
その反面、かさばらず軽量で片付けも楽な短いシールドはけっこうメリットあります。
・ノイズがのりにくい
・劣化も少ないので太いままにクリアー
・音が速い
デメリットは、あんまり短いと行きたいところに行けない。これは間違いないです。
家で練習する時、iRigとiPhoneとヘッドフォンでつながれているのでカポを取るのも一苦労ってのは私の体験談ですが、無理するとiPhoneが床にダイブです。(経験談)
必要なモノはあらかじめ手の届く範囲に置いておけばOKです。
やや脱線しましたが、同じ長さのシールドでメーカー違いの判別よりも、1mと5mと長さを変えた音の違いの方が「おぉぉっ!」って言ってもらえることの方が多かったです。
それだけわかりやすく出る部分とも言えると思います。
色々なシチュエーションで使うには、
・ギターからボードで3m
・ボードからアンプに5m
この組み合わせが多いように思います。
小型のボード内であれば1〜2mあれば足りますが、スイッチャーがある大型ボードだと7mを超えることもあります。総距離で考えるとなかなかですよね。
私のところではこんな感じでお話ししているため、楽器間のシールドのオーダーは2mや4mが多かったりします。
ボード内では負荷のかからない極力短い長さでパッチケーブルを製作することで、シールドの総距離をできるだけ短く、最短距離で抜けるようにしているわけですね。もちろん見栄えも良くなります。
でもステージアクションが激しい方は長さが足りないと思わぬトラブルがギンギンに起こる可能性大ですので、そこはアクション優先がいいと思いますよ。フハッ。