こんにちわ、ヘルニアエフェクトボードデザインの根尾です。
北海道胆振東部地震により被害に遭われました皆様に、謹んでお見舞い申し上げます。
翌日以降、続いていた余震もここのところようやく少なくなってきているように感じます。
私の作業場の倒れてきた棚も滑り止めをつけて再び元の位置に戻し、徐々に今までどおりの姿になりつつあります。
そんな中、地震直後にパッと見問題なかったと思われたモノも、落ち着いて見ていくとアレでした…。
ボード完成後やリペア、調整後のチェックにはフェンダーのアンプを使用しております。
弾いていて心地よい音色にするにはどうしても音量が大きくなってしまうので、音量を下げるためにJHSの「LITTLE BLACK AMP BOX」というモノをかましています。
これは、センド&リターンがあるアンプであれば、音量を上げた心地よい音質に近い状態をある程度保ったところで音量だけを下げることができる、という便利アイテムです。
センド&リターンをフェンダーで言うと、
・プリアンプアウト (センド)
・パワーアンプイン (リターン)
です。
ここだけはJHSを常時挿しっぱなしにしていたので、上から落下物が当たってジャックが曲がってしまった、というのが悲しい発見でした。まいりました。
アンプにシールドが挿しっぱなしだと、万が一ひっかけてしまった時に端子を痛める原因になりますので、アンプへの接続は使用時のみにして使用後は必ず抜きましょう。
説得力ないですね (笑)
アンプのセンド&リターンにJHSをかますとなぜ音量を下げれるのか?その仕組みを簡単に書いておきたいと思います。
アンプと一括りに呼びますが、
・プリアンプ
・パワーアンプ
・スピーカー
この3つの機能が一体化したものが、楽器業界では一括りにアンプと呼ばれることが多いです。
アンプから音が出るまでの流れは、コーヒーを落として飲めるまでの道のりに似ています。
図の左は、楽器を入力してアンプから音が出るまでの流れです
・まずはプリアンプで音を整えます。まだスピーカーで鳴らすほどの力はありません。
・整えられた音信号をパワーアンプで増幅します。
・増幅された音信号をスピーカーを鳴らして音にします。
図の右はコーヒー豆の挽き具合を調整、ドリップして飲めるまでの流れです
・コーヒー豆を挽きます。香りはたちますがまだ飲める状態ではありません。
・挽いた豆をドリッパーで落とします。飲める状態になっていきます。
・ドリップされたコーヒーをサーバーにためてカップに分けてふるまいます。
ということで、
■ペーパードリップ方式=アンプ
■ 挽いたコーヒー豆=プリアンプ
■ ドリッパー=パワーアンプ
■ サーバー=スピーカー
■ コーヒー=音
になるという説です。
ここで再びJHS「LITTLE BLACK AMP BOX」が登場です。
図の左は、プリアンプのボリュームを下げめでパワーアンプのマスターボリュームも下げめ。音量は自宅でも問題ないくらいですが、まったく歪まず、むしろカリカリです。
図の右は、プリアンプのボリュームをややクランチになるくらいまで上げて音色を作り、JHSで音量を下げてからパワーアンプにいってます。
完全に同じままの音質ではありませんが、クランチな音質で音量を下げることができる、という役割を果たしてくれます。
あるとないとでかなり変わるモノで重宝しています。
また揺れたので、次回はセンド&リターンについて触れていきます。