最近まで少なかった雪も突然の積雪であっという間に雪山マウンテンです。結局、雪の降る量は一緒、と昔から言われてますが本当、毎年そんな感じです。
こんにちわ、ヘルニアエフェクトボードデザイン根尾です。
今回は前回のパッチケーブルつながりなんですが、いつもとちょっと趣旨を変えてどんな風に作っているのか、というところを簡単にご説明していきたいと思います。
まずはコレがこの時期の製作現場です。( 撮影 : 2019年 1月某日深夜 )
なんで作業台にストーブ?って思うじゃないですか。
冬は当然、部屋も寒いんですが、部屋が寒いんですよっていう理由じゃなく、ハンダをする時のまわりの気温ってすごく重要なんですよね。
寒いところでやるとハンダのノリも悪く、一見ついているように見えるんですが、ちょっとの衝撃でポロっと取れるモロいハンダになってしまうんです。
で、パーツも冷えてるとダメなので、ストーブのふもとに並べてほんのりあっためてからハンダ付けするわけですね。
ハンダごては付けるパーツの熱でハンダが溶けてくっつけるというイメージですので、そもそものパーツの温度も常温以上がベターです。
こての温度を上げてやるのもいいのかもしれませんが、そうはしません。年間を通して同じ感覚で作業したいので、冬の現場はいつもこんな感じです。
おかげさまで製作が終わる頃には右目だけ異常に渇いているという怪奇現象が起こります。ナウ。
この位置とこの向きでハンダしたい、という環境をアシスタントしてくれるのが、このミニ万力ですね。
軽くはさんでシールドに負担をかけず、上からハンダごてを当てることで一瞬でハンダが下まで流れてくれるこの向き、肘を置いて安定した体勢でハンダできる高さ、作業効率も仕上がりも変わってきます。
右に見えるカッターの刃が全開ですが、これはシールドの一番外の被膜をカットする時に軽く刃をあてながらコロコロっと転がして一周させるためで、100円ライターの火力は全開で使用するあの美学ではありません。
とりあえず2本完成。エフェクター接続時にシールドのロゴが見えるようになっています。
これですね、前回言わないと気づかれませんと書いた部分は。(笑)
気づかれないという面では、どういうわけか普段髪を切ってもまず気づかれません。
毎回そろえる程度なんですが、自分の感覚としては全然違うんですけどね。この点も同じく自己申告制になっています。
金属の劣化原因のひとつは酸化にある、と思っていますので、常に「 酸化を防ぐ 」という環境はとても重要なミッションです。
そのためハンダはこんな状態で使用しています。
ジャックもポットもプラグもハンダも、金属パーツの在庫保管時には空気を抜いてジップロック的なモノで密封しておくわけですね。
で、実際にハンダする時も素手で触らずこの密封パックから使う分をヒョロヒョロっと出して作業するわけです。
コレは経験則なんですが、空気にさらしっぱなしのハンダ、素手で触りまくったハンダよりも実際に溶かした時の流れとハンダのノリが明らかに良いと思うんですよね。
右の灰皿は作業中に出るシールドのゴミを一時的に捨てる場所です。このシェイプとサイズ感が絶妙でとても重宝しています。
家のわりと近所の激しくおいしくて最高のお弁当屋さんで購入しました。ファーファ店長、いつもありがとうございます。
パッと見、銀のヒモみたいなハンダですが、使ってしまえば楽器の一部です。
ギターの一部にもなり、ケーブルの一部でもある、大事なピースです。
冷静に考えるとハンダないとマジに私何もできませんからね。雑に扱ったらバチあたります。
ハンダする時の高さをかせぐ台にも使っていますが、私の製作にはかかせないモノです。
左のコゲてる面はプラグのアースをハンダする時に使います。ストレートも L 字も問題なくあてやすい角度で使えます。
これの裏は写真では見えませんが、まな板的に置いてシールド被膜カットに使います。
場所を問わず、作業スペースを傷つけることなくできる優れものですね。
右には穴が何個か空いていますが、大きい穴はちょうどポットが立つようになっていて、楽器にマウントする前の下処理ができるようになっています。
実はなんとなくドリル試してみよーとあけた穴ですが、結果的にマジにナイスになりました。
上のジャックプレートは中身がエフェクターになっているわけではなく、プラグの芯線をハンダする時にプラグインして作業できるようになっています。
ムダにゴールドってところがポイントですね。
コンパクトサイズながら様々な作業をサポートしてくれる機能を考えてたらこうなりました。
出張リペア時の工具箱にも問題なく収まる、場所を取らないサイズってところも重要です。
右目パキパキ。