こんにちわ、ヘルニアエフェクトボードデザイン根尾です。
今回は最近の製作ご依頼から、歪みがヴィンテージ・エフェクター中心のボードのご紹介です。
ヴィンテージの良さを活かしながらも使い勝手の良いボード。これがテーマでした。
かなりタイトにビタビタで収めました。
なかなかサイズの大きなエフェクターがおりますが、ボード内のアイテム数は12個と、いつもとそんなに大きな差はありません。さすがアルモア。
チューナーには定番の tc electronic / polytune 2 mini、スイッチャー、ジャンクションボックス、パワーサプライ、DC ケーブル。
操作系、電源系は FREE THE TONE 製品を使用しています。
メインの空間系、テープエコーとリバーブは strymon ですね。
この辺りは HNEBD のスタンダードなんですが、今回歪みがすごいです。
本当に強烈でした。レジェンド、いやレジェンズですね。
KLON / CENTAUR は最初期の FAX ONLY。
これまで組み込みに現れた中でもこのペダルは究極でした。
超上質…、そんな言葉じゃ足りないくらい良い、超極上ペダルです。
これ1つだけでも究極なんですが、他にもたまらないペダルがおりますね。
electro-harmonix、BIG MUFF は私より年上のラムズヘッド先輩ですね。
これまた強烈に良い歪みで、ファズ、ディストーション寄りファズ、少しだけ抑えての KLON / CENTAUR との組み合わせはもう絶品異次元でした。
歴代ビッグマフの中でも人気があるのが納得できる危険なトーンを放ってきます。完成後のサウンドチェックが長引きます。
proco / RAT もヴィンテージです。現行品のとはかなり違いますね。
80年代の CD で聴いたことある感、と言いますか。そういう音色が狙えますね、コレ。
私が楽器店に入った 90 年代後期は箱で積み売りしていたくらいの人気モデルで。
時は過ぎ、久々の入荷時になんとなく裏蓋開けたらトゥルーバイパスになっていたのに驚いた記憶があります。
え!に濁点がつく感じで発声した記憶もあります。
Ibanez / TS-808 、マレーシアンチップの個体です。
これだけインパクトある歪みの中のチューブスクリーマー。
歪み方はソフトですが存在感ありますよね。
オーバードライブ×コーラス、アンプの歪みと TS、がより良い印象です。
Organic Sounds / ORGAROUND。
明らかに他と違う、そんな空気感をもつペダルです。
オリジナルは 1960年代の Baldwin Burrns / BUZZAROUND。
貴重で稀少なパーツを使用して細部の細部にわたってこだわりぬかれて製作されたペダルで、日本製でありながら日本製のエフェクターの音、という印象がまったくしない今まで1にない不思議な感覚を味わった一台でした。
電池駆動のみなので INPUT ジャックは使用しない時は抜きます。
移動時、プラグが中で暴れないようにボードに固定できるようにしています。
最後は歪みではないのですが、BOSS / CE-2 Chorus、銀ネジですね。
ヴィンテージの歪みとの距離感が近いというか、一緒にかけても浮かないですよね。
なじむ、雰囲気が増す、そんなコーラスです。
そして現行品でデジタルなのにこのペダル群に違和感なくなじむstrymon。あらためてすごいなと思いました。
DC処理の仮止めの様子です。
ペダルのかさ上げの様子はその都度異なりますが今回はなかなか大変でした。
こういうミリ単位で収まる、収まらないという製作はとても燃える部分なんですよね (笑)
次回は接続順を解説したいと思います!