ブログコンテンツ

かさ上げとDCケーブルのスペース

ヘルニアエフェクトボードデザイン根尾です。

最近、高校の頃よく練習していたディープパープルをコピーしています。

iPhoneとiRig2とアプリで簡単にテンポ落とせて本当に練習環境が便利だなーと当時との違いに震えておりますが、「そこそこ違うじゃないか、当時のオレ」と細かい部分の違いによく気づくいい機会にもなっています。

はい、今回は限られたボードサイズの中での【スペースの作り方】について書いていきたいと思います。

かさ上げによるスペース確保と操作性

タイトに組む場合、まずは組み込むエフェクターのサイズでボードのサイズを出していきます。

この時点でスペースがわりとキツイ時の対処法の1つとして「かさ上げ」があります。

かさ上げはON/OFF操作をする場合に段差がつくので、手前と奥、横と横、手前と斜め上、てm…もういいか、、、。

よく操作するエフェクターをより踏みやすくしつつ踏み間違いを防ぐ、という利点もあります。

極力下を見ないでうっすら視界に入る範囲で操作したい、というギターボーカルの方に需要があったりします。

DCケーブルの飛び出し具合

かさ上げで避けられるのはボードの内部寸法の高さも関係してくるので極力なんとかしたいものですが、なんでもかんでも100%避けられるわけではありません。

ケ、ケ、ケ、ケースだけにケースバイケースです。

他に縮められる場所で、逆に言うとスペースを食うモノ、、、これがDCケーブルです。(絶対に必要なモノでもある)

パワーサプライが小さくてもこの部分を含めての寸法となると、ストレートのDCケーブルだと必要なスペースは大きく変わってきます。

まずはこちら。

strymon / Zuma R300に付属のDCケーブルを使用した場合の図です。

strymonのパワーサプライに付属の純正DCケーブルの端子形状はS/Lのみです。(strymonは別売のも含めて)

片側はどうしてもこれくらい飛び出してしまいます。

S(ストレート)形状は、

・エフェクターのイン/アウトとDC端子が妙に近くても挿せる
・低い位置で端子間が狭い場合でも挿せる

という利点もありますが、負荷をかけずにケーブルを逃すにはそこそこのスペースを必要とします。

これはかさ上げでかわせる場合もありますが、スペース的に抑えないとどうしても入らない場合はDC端子がL/Lのモノを使用します。主に製作で使用しているモノはFREE THE TONE / CP-416DCです。

同じく、strymon / Zuma R300にFREE THE TONEのDCケーブルを使用した場合の図です。

DCケーブルをそのまま真下にストンと逃がせるので、必要な横幅が激しく変わってくるんですよね。

実際の組み込み例~DCケーブルS/Lの場合~

パワーサプライはstrymon / Ojai R30。

小さめのボードで逃すスペースがある場合は、こんな感じでstrymonに付属のS/LのDCケーブルを使用することもできます。

横長、または小さめのエフェクターの場合はすんなり手前と奥の二段にできますが、微妙な縦長サイズだとベタ置きでは収まらなかったりします。

その部分をDCケーブルで埋めることでよりギチギチ感が出るので、見せる収納的な作りにすることも可能です。

左に大きめのレゴのようなブロックが見えますが、これはレゴの純正小型収納ケースでエフェクターと同じくマジックテープで止めてピック入れになっています。

蓋はハコのようにスススッと上に開くので、隙間を実用的に埋める便利アイテム…かもしれません。

余談ですがこれの半分のサイズ(2×2ポッチ)もあって、レゴ同様カラーも豊富ですのでボードに合わせたレイアウトも可能。同じ用途でサイズ違いありと、なんとなくボード向け感もあります。

ちょっと脱線しました。次です。

実際の組み込み例~DCケーブルL/Lの場合~

S/Lじゃいかん、L/Lじゃないと入りません、私。というのがこちらです。

DCケーブルはL/Lじゃないと収まらないし、かさ上げもしないと入りませんよ、というわがまま満載なのがこのボードですね。

それならL/Lでなんでもいいのか!?と言うとそうでない場合もあります。

このボード、かさ上げで躱しているので見えにくい部分ですが、右側のワウペダルのDC端子を拡大して見てみてください。

地味にストレートのDC端子がささっています。

Budda Wahやcrybabyなどのワウ系は、FREE THE TONEのDCケーブルのL端子が届かず接続できない、ということがあるので注意が必要です。

こんな時はS/L、もしくはS/Sを使用しましょう。

DCケーブルは「エフェクターに電源を供給する」という役目は同じですが、その端子の形状によって場所を取る/取らないというのがあります。

キャンプ用品とけっこう近いものがあって、同じ寝袋でもあったかくて小さくなる、あったかいけど収納時は巨大、車、バイク、自転車に詰めるスペース、またはザックに収まるスペースを考えるとその辺はかなり重要ですよね。

コーヒーミルにも折りたためる小さいのありますが、ちょっと高い上に使いずらそうだなーと私はやたら大きいのを持って行きます。

スペースは何を優先するか、かもしれません。

根尾悠のヘルニアエフェクトボードデザイン

関連記事

  1. 固定しつつも剥がしやすいマジックテープの貼り方
  2. パワーサプライの選び方のお話
  3. 理想のサウンドが出るエフェクターはどれ!?
  4. エフェクターボード、フタの修理
  5. プラグのお話【L型編】
  6. MIDIの基本設定(前編)
  7. ボードを作る時はこんな流れ!
  8. 魅惑のエフェクター「blue box」

最近の記事

PAGE TOP