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スイッチャー導入時の打ち合わせ内容 その2

ヘルニアエフェクトボードデザイン根尾です。

先日、Buckcherryの新譜が突如配信されていてたまげました。

すごい時代ですね。キース・ネルソンとザビエル・ムリエルが抜けた後はなんとなくアレでしたが、今回のはめちゃくちゃかっこいいので激しくアルバムが楽しみです。ヤバい。

ということで、今回は先週に引き続きの内容でお送りします。

先週のまとめ

必要なエフェクターが集結した状態でボードを組みたいなーという時はまず、

# 1. スイッチャーが必要か否か判断する
# 2. その後にパワーサプライを決める
# 3. するとボードのサイズが割り出せる

と、こんな内容でした。

パワーサプライの判断材料としては、

ACアダプターで駆動させたいモノがあるかどうか
・逆にACアダプターの使用は避けて軽くしたい
9V以外のモノがあるかどうか

この辺り、さらさらと触れていきます。

ACアダプターで駆動させたいモノがあるかどうか

専用ACアダプターでしか動かせなかったりその音が好きな場合は、コンセント口も備えたパワーサプライを選択した方が良いです。やはり最優先は「出音」であるべきだと思います。

逆にACアダプターの使用は避けたい

専用ACアダプターのみ、ACアダプター使用にこだわりがない場合や、かさばりをなくしてスッキリさせたい時はコンパクトで軽量なパワーサプライを。エフェクターのボルト数、アンペア数のチェックは必須です。

9V以外のモノがあるかどうか(12V18V

そんな時はボルト数の切り替えができるパワーサプライを。本来必要なACアダプターがいらなくなりスマートになります。12V対応エフェクターを試してみたりと、音づくりの幅が広がります。

他にも、歪み系なんかは1人で演る時は18Vが激しく気持ちいいんだけどバンドで使うとヌケ過ぎてちょっと、、、という時に9Vに落としたりできます。

これらの条件を満たしてくれて、音質面と機能面でも優れたパワーサプライ、、、としておすすめなのがstrymonです。

パワーサプライの買い替えって頻繁にはないので、最初に良いのを買っておくと長く使えます。せっかくエフェクターが良くても電源が微妙だともったいないですからね。

BOSS / ES-8 のすごいところ

で、ここからが先週から書きたかったことになります。

strymon / Zuma R300、またはOjai R309V端子は500mA供給ですので、BOSSのスイッチャー、ES-8 (9V / 400mA) を問題なく動かせます。スイッチャーのACアダプターをまずなくせるわけですね。

で、このスイッチャーのおもしろい機能について。

基本的なところ

まずはダイレクトとプログラムの切り替えができるので、単純に直感型スイッチャーとしてはもちろん、バンクを駆使したプログラマブルなスイッチャーとしてもイケます。

気になるパッチメモリはなんと800800種類の組み合わせを記憶できます。

自分にはオーバースペック過ぎる!という場合でも大丈夫です。使いたくなったら使えば良いだけです。できないよりできた方が良いですし、全部使いなさい!というノルマもありません。

プログラムは別にしなくてもいいかなーという方も、ダイレクトモードだけで充分使い勝手が良いですし、チューナーアウトやボリュームペダルのループまで備えているのでオススメです。

インプットバッファー、アウトプットバッファーも内蔵されています。必要や好みに応じてパッチでのON/OFFが選べます。

BOSSらしからぬ、、、と言ったらアレですが、クセのない自然な感じのバッファーです。

同じエフェクターの組み合わせで「バッファーあり/なし」の比較みたいなこともできるわけですね。なんせパッチメモリ800ですから。

音の研究用としても使えるのでいろんな意味でとてもナイスです。

ループはループでもかかる順番の変更が可能

ループ1のエフェクターの次はループ2のエフェクター、、、というように現行のスイッチャーはループの順番にエフェクターがかかっていきます。

BOSS / ES-8 も基本はそうなのですが、「順番の変更ができる」というのが違うポイント。この機能は非常に自由度の高い音づくりを実現させます。

エフェクターの接続順には一般的なセオリーがあり、無難に使いやすい音にする順番とも言えます。

ですが、こうじゃなきゃいけない、というものではなく、こっちの方がいい!と思うのならそれでいいんです。ルールに縛られず好みの順番でいけばいいわけです。

完全にオリジナルをやる場合はまさにその順番にするべきなのですが、いろんなコピーやサポートをやる場合はセオリーの順番で組んで、必要であればそのバンドに合わせて順番を入れ替える、というのも手かなと思います。

基本は接続順やループ順でかかっていくわけなので、その都度入れ替えをする手間が省けます。

定番はワウと歪みの順番ですが、ボードを組んだ後でも画面を見ながら簡単なボタン操作で順番を入れ替えれるわけですね。すごい。

オーバードライブが複数あるときでも曲によって変えられるのでまた違った発見があったり。

他にもコンプは頭にあるのが定番ですが、最後に持ってきてちょっと機械的にすることも簡単にできるわけですね。

書いていくとキリがないですが、それだけ自由度が高いということです。自由度の高い設定方法でなんせメモリー800ですからね。やりたい放題です。

さらに並列接続もできます

モノラル接続のエフェクターは2カ所まで並列接続の設定が可能です。図にするとこういうことですね。

並列にしたエフェクターが同時にかかって次に行きます。

直列接続が一般的なので聴き慣れていると思いますが、並列でかかるエフェクト音ってのもおもしろいものです。

空間系はとくに幻想的な響きを演出できるので、「手持ちのエフェクターでこんなことができたのかー!」と新しい発見ができるかもしれません。

実に自由度が高くて遊べるおもちゃなわけです。

またも長くなってきましたので続きは次回書きます!

根尾悠のヘルニアエフェクトボードデザイン

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