ヘルニアエフェクトボードデザイン根尾です。
早いもので2021年、最後の記事になります。今年も本当にお世話になりました。感謝しかありません。みなさま、本当にありがとうございました。
最後はどうしたもんかなーと思いましたが、これにします。
この仕事を初めてからというもの、常に定期的にお問い合わせいただく『ジャンクションボックスはいるの?いらないの?』問題についてです。
個人的にはなんでもそうですが「いるのか…いや、いらないか…」と迷うモノは基本いらない、、、が正解なんじゃないかと思います。
が、、、ないと不便、あったらマジ便利、という場合もあるので一概には言えません。
なのでお問い合わせが多い摩訶不思議なモノ、それがジャンクションボックスなんでしょうね。
かなり昔の画像でアレですが、こちらです。
右から入って左上から出る。シールドの抜き挿しになんら不便のない状態。このような場合は必要ないです。
これまたさらに昔の画像でアレですが、こちらです。
右の画像はジャンクションボックスが右上にいます。
インプットとアウトプットがまとめられてとても便利で「ジャンクションボックス最高ー!」という状態です。
左の画像は、仮にジャンクションボックスがないとするとスペース的にインプットにはギリギリ挿せたとしても超邪魔です。シールドが。
シールドが機材をまたぐと演奏する時の動きにも制限が出ますし、何より踏み間違いや絡まり、つまみの位置ずれなど演奏中のトラブルの可能性がギョッと跳ね上がります。
で、アウトプットに関してはスペースの都合上、もはや挿せません。
ガチガチタイトなボードでスイッチャーがある場合は、ジャンクションボックスが必要になります。
基本スイッチャーがある場合はジャンクションボックスはあった方がいいと思います。スイッチャーとセットとして考えるモノかとも思います。
過去の製作例から、まずは『あり』の例です。
頭のインプットはチューナーなのでなくてもいいかなと思わせながらも、アルモア独特のボード側面のヘイのようなフチが邪魔をして挿せない場合。
出口のリバーブも挿せそうで挿せないギリギリ感、こんな時はボード自体はコンパクトでも必要になります。
続いて『なし』の例。
インプットはワウです。アウトプットはピッチシフター。右のワウから入り左下のピンクのから出る。
配置の工夫でイン&アウトのスペース確保、ジャンクションボックスを置くのも惜しむくらいにエフェクターを詰め込みたい時なんかは『なし』でも良しです。
最後に『変則』の例です。
ギチギチタイトなボードなので、いわゆるジャンクションボックスでも収めるのが困難なパターン。
インプットはボード右上のJHS PEDALS / COLOUR BOXにグサッと直です。
アウトプットはstrymon / FLINTなのですが、これにはスムーズに挿せない。
で、JHS PEDALS / COLOUR BOXのとなりにある白いのがジャンクションボックスならぬ、アウトプットボックスです。
strymon / FLINTのアウトからアウトプットボックスの左下にイン、アウトプットボックスの上からアンプへ、という特注仕様です。
ワイヤレスがある場合やジャンクションボックスが必要な場合、実際アウトだけでいいのになーって時にも有効です。
ジャックの位置をボードの仕様に合わせてその都度受注で製作しています。
地味ですがベタ置きでもアルモアのヘイを乗り越えていくボックスもあります。
定期的にいただくジャンクションボックスのお問い合わせ、こんなのあったらいいなーから生まれてきたモノでもありますので、感謝という意味も込めて2021年最後の記事としてしめくくりたいと思います。
読んでいただいているみなさま、ご感想をメールでくださる方々、いつも本当にありがとうございます。
来年もよろしくお願いいたします。