この前、夜中(2時位)にお店でピックアップを巻いていたんですけど、いきなりドアが開いて「まだ開いてマスカー?」とテンション高めのアジア系の外国人が入って来たんです。
わ、これ酔っ払ってるパターンでめんどくさいやつかなーと思ったんですけど、「ギター探してマース」と言うんで、ならいいかと思ってモーリスのアコギを試奏させてあげたんです。
そうするとチューニングもそこそこに、「忘れて~、しまいたい~事や~、どうしようも~ない~寂しさに~」と歌いだし、酒と泪と男と女!ですやん!!
もー、その外国人と歌とのギャップが面白すぎて、テンション上がって朝までセッションしてしまいました。笑
はい、長くなりましたね。
こんにちは、リペアショップ小岩funk河田 健太です。
前回までフレットの事をたくさん書きました。今回はまとめ的な感じでフレット交換の手順をザックリと説明します。
■専用工具を使って慎重に抜く
■指板を整形する、ねじれや反りを修正する
■メイプル指板の場合塗装を剥がす
■必要があれば溝をフレットに合わせて切る
■フレットを指板に合わせてカットする
■バインディング有りの場合はバインディング部分のタングの処理
■専用工具を使って打ち込む
■はみ出したフレットをカットして指板に揃えて削る
■メイプル指板は塗装、研磨
■すり合わせで直線を出す
■傷や細かな修正、山とエッジの処理
こんな感じでした。
そしてほとんどの場合、交換前よりフレットは高くなるので、ナット交換はしなければなりません。
そしてフレットと弦の距離が変わりますので、全体の再セットアップが必要となってきます。
どうでしょう、フレット交換ってめちゃくちゃ大変そうじゃないですか!?
ギターのリペアの中でも割と高額になってしまうのも納得いただけるのではないでしょうか??
初めてフレットを打った時は結構グチャグチャだった気がします。
初めて魚を捌いた時を思い出します。もう身はボロボロだし、骨は貫通させちゃうし、三枚おろしムズー!!!ってなりました。そう考えるとスーパーの刺身も結構テクニカルなんすね。
しかしこれらの作業をキチンとやれば、ネックは本当に真っ直ぐになり、デッドポイントもなく、ストレスフリーのギターに生まれ変わります。
ただし、たまにフレットが下手に打ちかえられて凄いことになってしまっているギターを見かける事があります。
これは結構取り返しがつきませんので、信頼できるお店に出すのをオススメします。
それにしても、先程の外国人のレパートリーと言ったら、その後も「壊れかけのレディオ」とか昭和歌謡のしっぽりした曲ばっかり。なんか嫌なことあったのかな。笑
いや~音楽はホント世界を繋げますね。