エロイムエッサイムエロイムエッサイム。このアンプのノイズを消し去りたまへ!
こんにちは、悪魔のリペアマン河田健太です。
真空管に呪いのように付きまとう問題、それは「ノイズ」です。
今回はそこに焦点を当ててみましょう。
今回もコイツの登場です!ジャジャーン!
この人ホント便利なんですよ。
前述の通り12AX7などは二回路増幅回路が入っているんですが、それぞれどの位ノイズがあるか数値で教えてくれるだけでなく、どのようなノイズを発しているか聞くことが出来るんです!
プリ管に起因するノイズは特に初段と言って、アンプに入った来た信号を増幅する1発目の増幅段にノイズが多い球を使ってしまうと、それが何段にも増幅されてしまい大変な異音となってしまいます。
昔のフェンダーのアンプなんかには、回路の場所によっては「7025」といって「12AX7の高信頼低ノイズ管」を使って下さい!といったような指定がされていました。
これはフェンダーツインリバーブの回路図なんですが、12AX7はノイズが出てもそんなに問題にならないトレモロの発振回路の部分だけに指定されています。
さて、どの様なノイズが悪さをしでかすか聞いてみましょう!
ちなみに今回はとりわけノイズの多いものをセレクトしています。
かなり悪ふざけもしていますので、くれぐれも真似をなさらぬよう。
AとBでスイッチを切り替えているんですが、これが2つ入っている増幅回路の各ノイズです。
コンコンと叩いているのは「マイクロフォニックノイズ」を診るためで、これは物理的な振動に対して起きるノイズです。
最初にチェックしているのが新品のSOVTEKの12AX7WAです。
このWAと付いているのは高信頼管という意味で7025と同等品です。
恐らくわざわざノイズの少ない12AX7を作ったのではなく、ノイズが少ないものをメーカーで選別したのではないかと思います。
AとBでも若干差がありますね。
2本目以降は、もうピー!とかギャー!とかもはやホラーです。
スピーカーからの音を拾ってしまい、ハウリングを起こしてしまっています。
振動を拾ってしまっているので、むしろベースで演奏してみました。
マイクロフォニックというだけあって、声の振動も拾ってしまっていますね。笑
ノイズミュージシャンは大喜びでしょうが、健全なギタープレイヤーの方には悲鳴にしか聞こえないですよね。
たまには「脚気」の検査のように真空管を小突いてチェックしてみましょう!
呪いの原因がわかるかもしれません。