こんにちは、小岩ファンク河田健太です。
前回の続きです。
料理は愛情!というような言葉がありますね。
これはどれだけ深くその料理の事を理解しているか、どれだけ魂込めて作るのか!って事だと思うのですが、ギターも同じではないでしょうか。
ヴィンテージと言われるギターを作っていた時代は、メーカーも売るために良い物を開発しよう!という試行錯誤や気合いを感じる事ができます。
製作の工程もほとんどが手作業なわけです。
実際、ネックのシェイプなど個体差があったりするのは、この手作業による製品のバラつきなんですね。
ピックアップなんかも手作業で巻いていて、おばちゃんの誰々が巻いたものが最高だ!!とかちょっと伝説っぽくなったりもしています。
これはモノホンの50年代のストラトキャスターのピックアップ。例のおばちゃんが巻いたものかも!?
フェンダーもギブソンも1960年代中盤から大量生産され始めて質が一気に低下したと言われています。
確かに機械化が進み、メーカー的には安定して生産はできるようになったかもしれませんが、楽器としては改悪だな、と思えるような事も目に付いてきます。
例えば、フェンダーは塗装がラッカーからポリに変わります。
これはポリの方が傷などに強いというのもありますが、1番は「仕上げまでにかかる時間が少ない」というメーカー的なメリットが大きいと思います。
ポリ塗装による厚い塗膜は木の振動を妨げてしまい、無機質なサウンドになります。
(塗装による音の変化などはまたの機会に掘り下げていこうと思います)
その他にも、明らかに仕上げの精度が悪くなってるな~って所が結構出てくるんですね。
要は開業当時はめちゃくちゃ美味しかったのに、チェーン展開しはじめると途端に美味しくなくなったラーメン屋のパターンに似ているかもしれません。
大量生産になるとなかなか一つ一つに愛情を注ぎ込んでられないですもんね。
レシピや材料が同じで全く同じ味がするはずなのに、なんか違うな~ってなった経験ありませんか?
あの本店の親父が作ったやつじゃないとあの味になんねーんだ!的な。
やっぱ創業者の魂の込め方にはなかなか勝てないですよね。
何でも初期ものが良いとされるのはそういう所もあるんじゃないでしょうか。
人間って敏感ですよね。
またまた次回につづく。