こんにちは。小岩ファンク河田健太です。
「ワウペダルの袋、使ってる人絶対にいない説」を掲げていたのですが、この前修理の持ち込みで使っている人が来たのでビックリ!
専用の袋に入れて持ち運ぶ。オシャレです。今週の根尾さんの記事もワウだったのでタイムリーな冒頭に!
さて、前回シムの話をしたのでもう少し掘り下げて行こうと思います。
動画でも少し触れていましたが、その他にもたまに議題に挙がるのがこの部分。
赤線の部分がキッチリしてるから素晴らしい!音が良い!なんて声もチラホラありますが、実際の所どうなんでしょう??
デタッチャブルネックの元祖はもちろんフェンダー社です。まず、最も素晴らしい音とされている1965年までのフェンダーギターのネックポケット部を見てみましょう。
手元に丁度そんなビンテージはなかったので、こちらの本で見てみました。
基本的にはこの表紙のギターと同じくらいどのギターもそれなりにピッタリしてました。
これはまあまあ隙間ありますけど、木が痩せたのかもしれないですね。
ところが70年代に入ると!
これは78年製のストラトですが、1mm以上はあろうかと見られるシムが挟んでありますね!ズッポンズッポンです。
さ、流石にこれはぁ~。汗
ですが、音に関して言うとこのギターは全然悪くなかったです。決してここの加工精度が悪いから音が悪いというのは違うと思います。要素の一つではありますが。
チョーキングのピッチがちょっとぐらい悪くたってかっこ悪いギタリストではない。そんなニュアンスです。
では、このズッポンズッポンの加工に関して何が悪いのかと言うと「ネックが動いてしまう」事です。これはアカンです。
弦落ちやセンターずれの原因になってしまい、ギターとしては致命的な欠陥になってしまいます。
そういう意味では「隙間がないに越した事はない」と言えますね。
逆にギッチギチギッチギチのネックポケットに出くわす事もままあります。セイッ!てやらないとハマらないくらいのやつ。
これは特に国産ギターによく見られます。やはり真面目な国民性が出てしまうんでしょうか。
ネジ止めしなくても外れないレベルです。言い過ぎました。
そのギッチギチギターは生音があんまり良くなかったんですよね。
で、そのネックポケットのギッチギチを「スコスコ」くらいに入るように削ってみた事があるんですが、それはかなり正解で、なんと言いますか「今までの僕は一体なんだったんだい?」的な憑き物が落ちたというか、なんかスッキリしました!ってなサウンドになりました。
恐らく変な締め付けが振動の伝達を阻害していたのではないでしょうか。やはりギターも教育もそれなりの「ゆとり」が必要という事でしょう。
ネックを外したことがない!という人は一度外してみるのもアリですね~。