皆様初めまして。そうでない方はいつもお世話になっております。前回の山嵜に続きまして、わたくしスタッフ藤田もブログ連載に加わることになりました。
リペアマンとしてfunk ojisanに所属しているのですが、私ギタークラフトひいては物を作るのが好き!という性分です。
お店でも大改造系の依頼を担当することもしばしばなので、是非その辺を紹介してfunk ojisanってそんな事もやってくれるんだと思って頂ければ嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。
さて今回はお店にて販売中だったギターアンプヘッドを購入されたお客様の「これに合ったスピーカーキャビネットを作って欲しい」というご依頼です。
12インチスピーカー1発で、購入したアンプヘッドがちょうど良い感じに乗るサイズ、それとビールとかシールドとか置けるスペースがあったら良いよねぇ~というお話でした。
ビールを乗せるスペース??と思いましたが、面白そうなのでそちらの希望にも添える様に製作を始めます。
キャビネットに使用する材はパインを選びました。スピーカーキャビネットやギターのボディ材にも使用されることのある、比較的ギター業界では馴染みのある材だと思います。
Fenderも当初はTelecasterにパインを使用する予定(していた?)だったという話もあるそうですね。
事前に設計した寸法通りの材を用意して、補強材を入れつつ接着していきます。この時点ではただ箱を作っているだけという感じですね。
バッフルボードも同じくパインですが、中心に丸く穴を開けていきます。
トリマーという機械でぐるっと切り抜きます。この切り抜いた丸い材も後々重要な役割を…。
更にキャビネットの外周部分を面取りします。ここでもトリマー大活躍です。
今回塗装もしますので、手作業で研磨して触っても痛くないように全面を綺麗にしていきます。
塗装が終了すれば組み込みです、スピーカーはJensenのアルニコスピーカーです。こちらは店長のこだわりチョイスですね。
そして完成したキャビネットがこちらです。中々シックでカッコよくないですか!?
パイン材の木目を活かした温かみのあるルックスです。サウンドの方もしっかりとした出音でした。
何と言ってもこのビールを置ける、シールドを掛けられるサイドテーブルが最大の特徴です。
もうお気付きですよね?材の有効活用凄く大事ということで、バッフルの丸く切り抜いた端材を使用しました。
サイドテーブルを使用しない時はパタッと閉じる事ができます。こんなスピーカーキャビネット他にあるんでしょうか…。
という事で今回はアンプキャビネットを製作しましたという内容でした。ギターからピックアップからエフェクターからアンプまで、全てギター屋funk ojisan製で揃えられるという日が来るのか?という夢の広がるご依頼でした。