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この1音でフレーズの幅が広がる

山脇オサムです。

フィーリングのある速弾き

久しぶりにストレートなブルースジャムです。


ジョシュ・スミス
マット・スコフィールド
エリック・ゲイルズ

と言った僕の大好きな3人に加えてトモ藤田さんも参加してます。

みんなそれぞれのスタイルがあって面白いんですけど、個人的に好きなのはやっぱりジョシュ・スミス。

このライブ動画では歌ってるのでバリバリ弾いてないんですけど、最初のさわりの部分だけでもう上手さがにじみ出てますよね。

「ちょっと腹ごしらえ」っていう感覚でラーメンを5杯食べるギャル曽根を見てる感じです。

で、次に好きなのはやっぱりエリック・ゲイルズです。

このスピード感のあるフレーズ!

僕は速弾きにグッとくる事はあまりないんですけど、このスタイルはダイナミクスも効いてるし、ブルージィなクォーターチョーキングが入っててフィーリングが良いから好きなんですよね。

僕のツボをグイグイ押してきます。

好きすぎてゲイルズスタイルの伝説のフレーズ「EX09」を作ってしまったくらいです。

 

実はペンタにはない音を弾いている

ゲイルズの演奏を聞くと一瞬「マイナーペンタ一発」な印象があると思うんですけど、実はそんなことないんですよね。

確かに速いフレーズはマイナーペンタ色ですけど、コードが切り替わった時にはそのコードのコードトーンにしっかり着地してるんです。

例えば、5:516弦のF#の音

このセッションはKeyAのブルースで、5:51ではD7にコードチェンジしてるんですけど、6弦のF#の音はD7に対してのメジャー3rdの音です。いわゆるD7のコードトーン。

個の音だけでD7へのコードの切り替えをガツンを匂わすことができる音なんですけど、この音はAマイナーペンタにはない音なんですよね。

マイナーペンタで突っ切ってるようでこういうポイントをしっかり押さえてるから好きなんです。

6弦F#の後のフレーズはDミクソリディアンに切り替えてますしね。

分かりやすいところだと6:40でもD7になった瞬間にオクターブ上のF#を弾いてます。

これがまさに「音を理解して弾く」という事なんですけど、ここができるとペンタ一発から抜け出せて演奏の表現やフレーズの幅が一気に広がるから好きなんですよね。

たったの1音でもかなり効果的なので山脇ゲキ押しのフレージングアイデアです。

ちなみにこの動画を見る限りエリック・ゲイルズは半音下げチューニングなので、視覚でコピーするのは少し注意が必要です。

■「音の使い方」を解説しているのがこちら
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