ギターのレシピの山脇オサムです。
今日はロックンロールスター、チャック・ベリーのお話です。
チャック・ベリーは1926年生まれ。マリリン・モンローやマイルス・デイヴィスと同い年です。日本人だと菅井きんさん。
亡くなったのがつい2年前だから、なんだかすごいですよね。(90歳没)
若い頃はなかなかのヤンチャだったようですが、プロとしてバンドに加入したのは27歳。
マリリン・モンローは27歳の時にはハリウッドでスターになってましたし、マイルス・デイヴィスもトップミュージシャンになってます。菅井きんさんは映画「ゴジラ」に出てます。
そう考えると意外と遅いですよね。
しかもこの段階ではまだ、地元のクラブで有名というレベルだったようです。
チャック・ベリーが有名になるのはその2年後の29歳のとき。チェスレコードからリリースした「Maybelline/メイベリーン」という曲がいきなりヒット!
ん…?チェスレコードと言ったら…
そうです。
チャック・ベリーにチェスレコードを紹介したのが何を隠そうシカゴブルースの父、マディ・ウォーターズなんです。
「え?レコード作りたいの?じゃあチェスレコード行ってみな!あっちにあっから!」
年齢が一回り離れたマディ・ウォーターズは憧れの的だったようで、その助言を聞いてチェスレコードと契約したんですね。
で、ここでもう一人、ロックンロールを流行らせた重要な人物がいます。
ラジオDJのアラン・フリードです。
白人の若者向けのラジオ番組で、ブルースやR&Bといった黒人音楽を流しまくったんです。
で、曲を紹介するときに「ロックンロール!」って言うもんだからどんどん浸透していったという。
ロックンロールという言葉はもともと黒人のスラングで「パーッと遊ぼうぜ!」みたいな意味で使われてたんですけど、それを使いまくったんですね。
時代が時代なのでむちゃくちゃ圧力があったようですけど、それに屈せず黒人音楽を流し続けたアラン・フリードの功績もあって、チャック・ベリーのロックンロールは流行っていくんですねー。
■Roll Over Beethoven
■Rock ‘n’ Roll Music(エタ・ジェイムズも!)
サクセスストーリーを歩くチャック・ベリーですが、33歳のときに売春容疑で捕まってしまいます。
あちゃー!って感じなんですが、実は事態はもっともっと深刻だったんです。
というのも、
同じ年にストラト大好きバディ・ホリーが飛行機事故で亡くなり、この2年前にはロックンロールで名を馳せたリトル・リチャードが牧師になり、1年前にはエルビス・プレスリーが徴兵でいなくなってしまうんです。ラジオDJのアラン・フリードもスキャンダルで追放されたり。
ようするに、、、
まさかのタイミング。
ここからロックンロールの勢いがなくなっていきます。。。
60年代に入ると、彼らに影響を受けていたイギリスの若者たちが楽曲をカバーするようになり、またしても注目を浴びるようになります。
それが、ビートルズやローリングストーンズです。
やっぱりこうやって繋がっていくんですねー。いやーオモシロイ。
ちなみに僕が初めてチャック・ベリーの曲を弾いたのは、ビートルズがカバーした「Rock’n Roll Music」と、バックトゥザフューチャーの「ジョニーBグッド」です。