こんにちわ、ヘルニアエフェクトボードデザイン根尾です。
さっそくですが前回の続きです。
⇒前回の記事「エフェクターボードの中身【セレクト編】」はこちら
前回の予告の細かい部分ってなんぞや?って感じかもしれませんが、エフェクターボードにエフェクターを並べただけでは当然、音は出ません。
細かい部分とは、
・電源周り
・エフェクターに電源を供給するDCケーブル
・エフェクター同士を接続するパッチケーブル
についてです。
エフェクターも厳選して、ボードのサイズ、レイアウトが決まったら製作の第一段階はマジックテープでの固定です。
以前のメルマガでマジックテープの張り方についても書いています。
で、次が細かい部分の第一歩。電源周りですね。
基本的にエフェクトボード内はすべてジャックにプラグが接続状態ですので、電池だとそこは一晩限りの放電パラダイス。
電池はすべて抜き去りパワーサプライ、またはAC アダプターでの電源供給になります。
パワーサプライには DC ケーブルが付属になっているモノが多いのですが、せっかく組むなら見た目も品質も安定感も向上させたい、という思い、願いがあります。
製作させていただいた多くのボードは、FREE THE TONE / CP-416DC という単品販売されている DC ケーブルを使用しています。
クリアーな音質でノイズに強く、ケーブル自体に太さも耐久性もあって綺麗に這わせやすい、取り回ししやすい、という利点と安心感からおすすめさせていただいています。
前回に引き続きキャンプ用品で言うならば、テントに付属しているペグではなく、ペグ単体で販売しているモノを使う、という感じですね。
ここからは完全にペグのお話になりますが、私はエリッゼステークというペグを愛用しているのですが、コレがすごいんです。
一番買ってよかったと思うキャンプ用品です。
サイトによっては砂地だったりすると付属のペグだと風で簡単に抜けてしまったり、そもそも刺さっていかないことも多々あります。
強風で飛ばされたペグなんて凶器ですからね。芝生でも打っていくと石に当たってダメで、無理に打つとペグ自体が曲がってしまったりと困っていました。
エリッゼステークは地質を問わずにどこでも刺さり、多少の石なら砕きます。
飛ばされない安心感、石に当たって打ち直しする必要のない豪快感、何よりすごいのは安定感はすごいのに抜く時は超楽という独自の形状、長さもカラーもいろいろあって使う位置によって使い分けすると一目でわかり、本当にすばらし過ぎるとしか言いようがありません。
で、FREE THE TONE の DC ケーブルも、端子の形状と長さにバリエーションがあるので取り回しも便利です。
強いて言えばラインナップに 40cm を出してほしい、というところです。
コレ、前にも書いた気がします。
より良いモノを使用することで、より良いテント設営、より良い音質が得られる、ということですね。
そして最後はパッチケーブルですね。
HNEBD では CAJ x KLOTZ のパッチケーブルとスイッチクラフトプラグを主に使用しております。
CAJ x KLOTZ のパッチケーブルは約 4mm と細身で、この商品の登場以来レイアウトの自由度が大きく広がりました。
コレ以前は通常のケーブルで製作していましたので、どうしてもケーブル、ジャックに負荷がかからないようにするにはスペースが必要でした。
■CAJ x KLOTZ “PATCH” 登場前
■CAJ x KLOTZ “PATCH” 登場後
どちらも 4、5 年前のモノですが、ケーブルの感じはこんなに違います。
スイッチクラフトに関しては、エフェクターには通常の L 型プラグ、またはフラットなヴィンテージタイプの L 型プラグを使用しています。
スイッチャーにはショートの S 型プラグです。
ショート S は負荷軽減のため上に 6cm ほどスペースをとっています。
通常の L 型は約1.6cm、フラット L 型は約 1cm、横にスペースが必要です。
なのでジャックが横についているエフェクター1つにつき、
・通常 L 型で約 3.2cm
・フラット L型で約 2cm
が最低でも必要になります。
どちらにするかで見た目も必要スペースもけっこう違うんですよね。
タイトなボードでは基本フラット L 型一択です。
で、負荷のかからないジャストな長さでパッチケーブルを製作していくわけです。
ボードちょっと組んでみよう!という場合はエフェクターのジャックの位置とDC 端子の位置に気をつけてみてください。
床置きそのままだとジャック接続したら DC ケーブル入んないーとかあるんですよね。
かさ上げして下にプラグ逃がしてあげれば OK です。
これまたかなり昔の製作ですが、丸部分のVIENNA CHOUS は入出力のジャックが近くて通常の L 型プラグを使用し、かさ上げして下に逃がしてます。
手前の黒いスペースはワウが入るかも、ということでそのスペースを空けています。
この線からはみ出なければ OK なので、手前左端の OKKO / TWiN SoNiC はフラット L ですが、手前中央の Providence / VELVET COMP、BOSS / TU-3 には通常の L プラグを使用しています。
ちょっとパッチケーブルの長さを変えたい場合、どちらのプラグも再利用する時はハンダ除去とクリーニングが必要ですが、ある程度繰り返し使えます。
通常の L プラグは金属のツメで挟み込んでケーブルを固定するため、作り直しを繰り返すと金属疲労によってツメが折れてしまうことがあります。
フラット L はマイナスネジ、フタ固定ですので折れるパーツはありません。
その辺にも違いがあります。
こんな感じで製作しております。