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エフェクターボード、という名の密な要塞

新年、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

あらためまして、HELL NEAR EFFECT BOARD DESIGN の根尾と申します。

札幌で主にエフェクターボードの製作、楽器の販売、修理、調整などをしております。

「製作依頼されるくらいだから巨大なボードが多かろう」と思われがちなんですがけっこうコンパクトなサイズのご依頼も多かったりします。

大きいボードは大きいなりの大変さ、小さいボードは小さいなりの大変さ、ボードのサイズに関係なく、ケーブル類の取り回しや仕上げ方、製作方法は様々なのでどんなご依頼も楽しいものです。

お困りごとなどございましたらどうぞお気軽にお問い合わせください。

■お問い合わせはこちら
hellneareffectboarddesign@gmail.com

エフェクターボードは眺めるのも楽しいですよね。過去製作は Instagram に載せていますのでチェックしていただけると嬉しいです。

→インスタはこちら

さて、2023年。最初のメルマガでご紹介させていただくのは大型ボード、限られた地域に密集感のあるタイトでタイトな要塞ボードです。

入れ換えのご依頼でした

こちらは以前製作させていただいたボードの入れ換えのご依頼でした。一部入れ換え、追加、一部製作し直しさせていただきました。

過去製作時はこちらです、2週に渡ってご紹介させていただいておりましたね。

→記事その1

→記事その2

完成後も好みが変わってきたり、バンドが変わったり、必要な音が増えたり、魅力的な機材が出てきたりで入れ換え、追加のご依頼も実際多いものです。

メインボードを作ってしばらくするとサブボードのご依頼があったり、歪みのみの入れ換えがあったりと、なかなかゴールがない、というのもエフェクターボード、そういう類のモノだと思います。

変更点と変更方法はこんな感じです

#1. BOSS / DD-500 を BOSS / GT-1000 CORE に変更。

ボードの設計図というか寸法図はずっと保管してありますので、入れ換え時にまず確認するのはサイズです。入るか否か、の分かれ目です。

■ BOSS / DD-500
外形寸法 : W170mm x D138mm x H62mm
消費電力 : 9V センターマイナス / 200mA

■ BOSS / GT-1000 CORE
外形寸法 : W173mm x D135mm x H63mm
消費電力 : 9V センターマイナス / 670mA

サイズ的に入る、ギリ。ですが、注意すべきは入出力の「位置」なんですよね。

次はパワーサプライの空きと消費電流を確認。

strymon のパワーサプライは 9V / 500mA です。DD-500 は 200mA、GT-1000 CORE は 670mA、スペック的に足りません。

この場合、カレントダブラーケーブルというモノを使用します。パワーサプライの端子を2つ使用し、1つのエフェクターに供給するY字仕様。9V / 1000mA (1.0A) までいけるようになる、ということですね。

こちらの注意点は完全にアイソレートされたパワーサプライでなければ使用不可です。strymon は完全にアイソレートされていますので OK ということですね。

この時点でパワーサプライの供給口、10口フル使用。

#2. strymon / CONDUIT を追加。

MIDI コントロールをより便利にするためのアイテムですね。

■ strymon / CONDUIT
外形寸法 : W90mm x D72mm x H38mm
消費電力 : 9V センターマイナス / 50mA

同じくサイズをチェックしますが、MIDIケーブルのプラグ入出力の飛び出し分を考えると最初は正直厳しいかな…、という感じでした。

パワーサプライも10口、フル使用で足りない、これはさらに厳しいぞ、と。

ですが、パワーサプライは tc electronic / polytune からの供給が可能、一部のチューナーにはそんな便利な電源供給機能がついているモノもあります。

BOSS / ES-8 から strymon / CONDUIT に MIDI IN、OUT 接続することでstrymon / CONDUIT からパソコンへ USB 接続が可能、USB 端子の接続がしやすいように縦置き配置にさせていただきました。

#3. strymon / IRIDIUM のかさ上げを低めに変更。

前回、追加時よりもやや低めのかさ上げ材に変更しています。strymon に接続するプラグ形状の都合上、ベタ置きでは全ジャックには接続できないため、かさ上げはマストです。

またこれまで使用していた strymon の MIDI ケーブルはL字ですがプラグからケーブルまでがそこそこ長いため、高いかさ上げ台を使用していました。

今回、CONDUIT 導入となると EXP/MIDI が TRS ケーブルに変更できるため、ギリギリ大丈夫な低さまで下げられました。

微妙な点ですが、できる、できないがでてくる部分です。

#4. strymon / IRIDIUM を BOSS / GT-1000 CORE のループに接続

BOSS / ES-8 のループに入れていた strymon / IRIDIUM の接続位置を変更しています。パッチケーブルの長さを変えて作りなおし、必要であればプラグを変えて作りなおし、です。

#5. BOSS / GT-1000 CORE のコントロール接続を追加

BOSS / GT-1000 CORE には CTL 2,3/EXP 1、CTL 4,5/EXP 2、2つのコントロール端子があります。

片方は BOSS / FV-500L の EXP端子へ。こうすることでBOSS / ES-8 ではヴォリュームコントロール、GT-1000 CORE ではワウペダルと、ひとつのエクスプレッションペダルで違う効果を割り当てて設定することができます。まさに要塞ですね。

もう片方は FREE THE TONE / JB-41S の 4(TRS)に接続、外部コントローラーを接続したい時はジャンクションボックスから接続することで追加が可能、という仕様になっています。本当要塞。

いちからの製作よりも時間がかかる場合もあります

スイッチャーあり、かつ寸法ギリギリなボードは最初から製作するよりも入れ換えの方が時間がかかったりすることがあります。

一部入れ換えとは言え、DCケーブルの取り回し、パッチケーブルの取り回し、全体の位置調整など、確認、変更しなくてはいけない部分がたくさんあります。

バラして全体クリーニングしつつやったりっていうのもあったりなのでそんな感じです。

プラグの飛び出しを抑えるため、ルックス的に好きなため、主にフラットLプラグを使用していますが、BOSS / DD-500 や BOSS / GT-1000 CORE は入出力のジャック間が狭いため横幅のあるフラットLプラグは使用不可だったりします。

そのため GT-1000 CORE の背面には通常のLプラグを使用していますが、飛び出しは6mm増えます。これがけっこう大きかったりするんですよね。なんとか収まった、という製作例でした。

ボードのようす

右側からです。過去製作分と比較して IRIDIUM の高さの違いがわかるでしょうか…。撮影角度が違うからか、さほどわかりにくいですね。

左側から。フタと干渉しないギリギリまで寄せてあります。

こっから見る角度が好きです。

今回のボードは 札幌市、大塚 浩史 様のエフェクターボード(メイン)でした。いつも本当にありがとうございます!

そんなこんなで今年もよろしくお願いいたします。

根尾悠のヘルニアエフェクトボードデザイン

 

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